
◆パ・リーグ 西武2―6オリックス=延長10回=(2日・那覇)
腹の底からうなった。オリックス・来田は確信とともにバットを放り投げた。延長10回、先頭で代名詞のフルスイング。「過去イチと言ってもいいくらいの当たりでした」と右越えへ決勝の2号ソロだ。1試合4安打も2戦連発も、プロ5年目で初体験。千金弾で、チームの危機を救った。
試合前に西川が左足首の負傷で離脱した。同じ左の外野手。緊張すれば「リラックスさせる系の言葉」をささやいてくれる先輩だ。代役として「1番・右翼」で先発。1日は西川の代走で出場し、今季1号。「いい思い出がいっぱいです」と沖縄2連戦では8打数5安打2盗塁と奮闘した。
球団OBの吉田正(Rソックス)にも師事する成長株。スケールも胃袋も大きく、来田の言う「全盛期」で回転すし50皿を余裕で平らげたこともある。4点をリードした延長10回に才木を送るはずが「マチャド」と言ってしまったのは岸田監督。「勝手に頭がマチャドになっていました。僕の間違いです」と熱戦にのめり込んでしまったようで、8回に右手人さし指を負傷したペルドモも軽症で済みそうだ。エース・宮城の沖縄「がい旋勝利」はならなかったが、首位・日本ハムとついに0・5差。面白い戦力が押し上げてくれる。(長田 亨)
◆来田 涼斗(きた・りょうと)2002年10月16日、兵庫・神戸市生まれ。22歳。小1で軟式野球を始め、6年時にオリックスジュニアに選出。明石商では1年夏、2年春夏に甲子園出場。20年ドラフト3位でオリックスに入団し、21年7月13日の日本ハム戦(釧路)で高卒新人初の初打席初球本塁打を記録。通算119試合で打率2割2分2厘、6本塁打、23打点、9盗塁。182センチ、93キロ。右投左打。
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