転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリアと、パシフィックリーグマーケティング(以下PLM)が主催する「パ・リーグ スポーツ転職フェア」が、2025年7月3日(木)・4日(金)の2日間、オンラインにて開催される。今回で通算10回目の開催を迎えるこのイベントは、パ・リーグ6球団をはじめとするスポーツ運営団体やスポーツビジネス関連企業など18社が一堂に介する予定だ。現在、スポーツ業界への転職検討者・希望者を対象に参加者を募集している(6/30まで)。
https://onground.doda.jp/event/jobfair2025ss
そこで今回は、2018年の第1回開催から携わるパーソルキャリアの山口世令奈さんと、自身もスポーツ業界への転職前に「パ・リーグ スポーツ転職フェア」の前身「スポーツキャリアフォーラム」に参加した経験を持つ、PLMの藤井頼子さんに、過去の取り組みやイベントの魅力を聞いた。
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述べ参加者は約6,000名。多くの人の転職の支えに
――まずは、どのような経緯でパーソルキャリアとPLMが「パ・リーグ スポーツ転職フェア」を行うようになったのかを教えてください。
山口:当社は、「doda」をはじめとする人材サービスを提供しています。2018年にパーソルホールディングスがパ・リーグ6球団とリーグスポンサー契約を結んだことを契機に、当時スポーツ業界の人材の流動化を促進したいという狙いから、「パ・リーグ スポーツ転職フェア」をPLMと共同で立ち上げました。
藤井:当時、パ・リーグ6球団とPLMで共通課題として人材に関するテーマがありました。2018年にPLMが「PLMキャリア」というスポーツ業界特化の人材紹介エージェントを立ち上げ、その後スポンサー契約を結んだパーソルグループのご協力を得て、オフラインイベント「パ・リーグ キャリアフォーラム」第1回が開催されました。実は私は前職のプロ野球球団に転職する前にこの「パ・リーグ キャリアフォーラム」に参加したのですが、こんなにライバルがいるんだと驚いたことを覚えています。それから、出展者・参加者ともにすごく熱心で、活気がありましたね。
山口:圧倒されるほどの熱気でしたね。当時は運営側のスタッフも少なく大変でしたが、皆スポーツ業界の人材交流を活性化したいという一心で集まりました。
藤井:その後「キャリアフォーラム」は、2020年(第3回)に「パ・リーグ スポーツ転職フェア」と名前を変え、年々反響が大きくなったため、2023年には年2回のオンライン開催に。述べ参加者は約6,000名、このイベントをきっかけにスポーツ業界で採用となった方は100名近くにのぼります。
山口:これまで本当に多くの方々の転職を後押ししてきましたね。

――2020年にコロナ禍の影響でオフラインからオンラインへの切り替えがあり、現在もオンラインで行われていますが、そのほかに転換期と呼べる時期はありましたか?
山口:Bリーグのスポーツ転職フェア参入が大きな転換点でした。Bリーグの各クラブが一気に採用を強化し始めた時期と、我々がオンラインに切り替えた時期が重なり、参加者が一気に伸びました。
――転職フェアでは、対談企画や各企業の説明会などさまざまなセミナーやコンテンツが用意されていますが、どのように企画していますか?
山口:トレンドや転職希望者のニーズを踏まえてコンテンツを企画しています。例えばラグビーが盛り上がっている時はラグビー協会やリーグワンに登壇いただき、ボールパーク・アリーナをテーマに球団とBリーグクラブ担当者のセッションを実施したこともありました。スポーツ業界への転職を考えるにあたって、業界の最前線の情報をお届けするようにしています。
藤井:面接対策のニーズがあれば「doda」のキャリアアドバイザーによるノウハウセミナーを実施したりしています。人材領域の専門であるパーソルの山口さんに採用市場全体の状況をうかがいながら一緒に作っています。

――特に参加者から好評だったセミナーはありますか?
山口:第1回から実施している「ホンネトーク〜転職者座談会〜」が人気です。実際にスポーツ業界に転職した方の生の声を聞ける座談会で、最近ではこのイベントをきっかけに転職した方が登壇者として「ホンネトーク」に参加するケースも増えています。
――それは嬉しいですね!
藤井:今回も予定していますので、皆さんぜひご参加ください! その他にも、通常の転職活動では応募前に聞けない質問などを気軽に企業へ聞けるチャンスだと思うので、活用していただきたいですね。
スポーツに詳しくないと転職できない?
――次にスポーツ転職フェアに先駆けて、スポーツ業界への転職のトレンドをうかがっていきます。最近の転職市場に変化はありますか?
山口:関わり方が幅広くなっています。転職だけでなく、副業、インターン、業務委託などさまざまな形態が増えています。職種も多様なポジションが求人で出ていますので、チャンスは広がっていますね。
――スポーツ業界転職において、競技経験の有無は影響しますか? そのスポーツに詳しくないと転職できないのでは? と不安な方も多いのではと思うのですが。
藤井:競技の知識は知っていればもちろんプラスですが、あとからでも身につけられるので心配ないと思います。重要なのは興味関心をちゃんと持てるかどうかです。ビジネスとしてスポーツを捉える視点と、競技に対する興味関心が大切です。競技経験があれば業界内に経験者は多いのでコミュニケーションの点などでは武器になりますが、なくても全く問題ありません。
――チームのファンであることは転職の強みになりますか?
山口:個人的には仕事とは切り離した方がいいと思います。ファン目線をどう生かすかよりも、ビジネス課題をどう解決できるかが重要です。
藤井:私もそう思います。ファン目線だけになってしまうとちょっと難しいかもしれません。スポーツに対する思いや熱量は、業界の中の方はもちろん、志望する方も皆さん持っていると思います。大事なのは、球団のビジネスや課題に対して、自分の経験やスキルがどう生かせるか。なぜスポーツ業界で働きたいのかだと思います。
ただ、仕事上で大変なことを乗り越えるときに、最終的に支えてくれるのは、そのスポーツへの思いや熱意なのかな、と私は思っています。
――では、どのような方に「パ・リーグ スポーツ転職フェア」をおすすめしますか?
山口:スポーツに少しでも興味がある人には参加してほしいです。食わず嫌いにならず、まず一歩踏み出して判断してほしい。スポーツ業界も一般の業界と変わらず、経験があれば生かせます。構える必要はなく、オンラインですので気軽に参加していただきたいです。スポーツビジネスって何? どんな事業をしているんだろう? ということを、企業様がわかりやすく説明してくださる絶好の機会です。
藤井:おすすめする方は山口さんがおっしゃった通りなのですが、一つでも多くのヒントを持ち帰るぞという前向きな姿勢で参加いただきたいです。ですが、情報を多く持ち帰るにしても、それで業界研究の準備が完璧かというと、多分足りないこともたくさんあると思うので、そこから得た気づきで、ご自身でより理解を深めたり、実際に聞いた話をもとに、現場に足を運んで自分の目で見てみたりすることをおすすめします。
山口:観戦時とはまったく違った見え方になりますよね。
藤井:そうなんです。相談いただいた皆さんに必ずお伝えしていますが、たとえば球団志望であれば、登壇者の話を聞いたらその目線で球場に足を運び、ご自身の目でスポーツビジネスをより具体化して見ることが大切です。自分がここで働く立場になったら何ができるかなと現地で感じてほしいと思います。
「パ・リーグ スポーツ転職フェア2025 夏 by doda」開催概要
開催日時:
2025年7月3日(木)13:00~18:25(予定)
2025年7月4日(金)13:00~18:25(予定)
お申し込み締切日:
2025年6月30日(月)23:59
参加費:
無料
※インターネットに接続するための通信料金は参加者負担となります。
定員:
900名
参加資格:
・社会人の方
・スポーツ業界への転職に興味がある方
・スポーツ業界の求人に興味がある方
お申し込み:
https://onground.doda.jp/event/jobfair2025ss