
◆パ・リーグ 日本ハム4―1ロッテ(30日・エスコンフィールド)
首位の日本ハムが4投手の継投で逃げ切り、貯金を7として2位・オリックスとのゲーム差を1・5に広げた。先発の達孝太投手(21)が自己最多114球、6回2/3を無失点で今季2勝目。異例の先発8人体制を敷き、チーム防御率2・29はリーグトップ。両リーグで断トツの10完投をマークしている。登板間隔を空け、分厚い先発陣を最大限に生かした“ゆとりローテ”の効果を日本ハム担当の川上晴輝記者が「見た」。
達は自己最多114球を投げ抜いた。7回1死一、二塁でポランコを二ゴロに仕留め、マウンドを玉井に譲った。6回2/3を無失点。5安打8奪三振で今季2勝目をマークした。お立ち台で「疲れました。最後バテてたので、もうちょっと練習して、初完封してみたいですね」と笑顔を見せた。
好投は、“ゆとりローテ”のたまものだ。NPBは6人の先発投手を中6日で回すチームが主流だ。日本ハムも開幕直後は6人でスタートしたが、5月になってからは伊藤、金村、北山、山崎、加藤貴、古林睿煬(グーリン・ルェヤン)、達、細野という異例の8人体制で回している。エースの伊藤以外は中6日以上の間隔を空けて先発し、チーム防御率2・29はリーグトップ。133失点は西武に次ぐリーグ2番目の少なさで首位快走の原動力となっている。
達はこの日が中11日での登板。「リカバリーがしっかりできている。バッターを立たせたり工夫しながら、うまく調整ができた」と言えば、今季4完投3完封の金村は「トレーニングの強度を高めたり、いろんな投げ方をしてみたり、試せる時間」とメリットを語る。
新庄監督は今季、投手起用をコーチに一任。最終判断は行うが、「任せている以上は本当に任す」とローテ運用や投手交代などはコーチ主体で行っている。加藤投手コーチは「全員が結果を出しているから結果的にこうなっている」と経緯を説明。当面はこの体制を維持しつつ、シーズン終盤の勝負どころでは「悪いピッチャーは外し、勝てるピッチャーから使っていく」と厳選された先発陣を投入していく考えを示した。
体力を温存しつつ、競争を促し、育成にもつなげる。十分な調整ができるので完投数も増え、中継ぎ陣にも余裕が生まれる。投手陣の好循環が9年ぶりのリーグ優勝をぐっと引き寄せる。(日本ハム担当・川上 晴輝)
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