
◆パ・リーグ 西武10―0ロッテ(11日・ベルーナドーム)
右打席に立った西武・渡部聖弥外野手(22)の耳に、左翼席からの「チャンステーマ2」はしっかり届いていた。3回1死一、三塁の好機でベルーナDに響いたのは、テレビ解説のため久しぶりに球場を訪れた清原和博氏(57)の現役時代と同じ応援歌。「燃える男だ チャンスに強いぞ―」の声援に後押しされて中前に先制打を放ち、今季最多10得点の猛攻を呼び込んだ。
好調なシン・西武を打率3割4分3厘で引っ張るドラ2が、最強時代の4番を張った清原氏と初めて会ったのは昨年3月。長男・正吾さんが在籍した慶大と大商大の練習試合を観戦した清原氏に試合後、記念撮影を依頼した。「黄金期を支えたとんでもないスーパーバッター。テレビで見るよりすごく大きくて、こういう打者がホームランをたくさん打つのだなと思いました」と通算525本塁打を積み上げたレジェンドの迫力を体感。プロ入りへの決意をさらに強くした写真は、スマホのフォルダに大切に保存してある。
今井、隅田ら安定感抜群な投手陣が同一カードでは球団69年ぶりの3試合連続完封。ここに渡部聖、ネビンらの勝負強さが光る打線がかみ合っており、試合前に「投手陣を中心によく頑張っている。あとは打線の奮起に期待したい」と戦いぶりを評した清原氏に応えるような快勝。昨年5月11日時点は借金10で首位ソフトバンクから12差離されており、最後は42差の最下位だった悲劇を思えば、今季3度目の4連勝、2年ぶりの貯金4で首位に1差の3位は上出来だ。「今日も勢いに乗って、本当に良かった」と西口監督。勢いだけではない強さが、今年の西武にはある。(阿見 俊輔)
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