
15日のロッテ戦(ZOZO)でプロ初出場した日本ハムのドラフト5位・山県秀内野手(22)が17日、1軍での充実の日々を語った。アクロバティックな守備とピアノ歴 10年以上で人気野球漫画「ドカベン」の殿馬一人をほうふつとさせることから「リアル殿馬」と呼ばれるルーキーが、新庄ハムの新たなピースとなることを誓った。
山県は日焼けした肌で初々しく1軍での日々を語った。今季のルーキー一番乗りで昇格し即出場。8回から二塁を任され、三塁・清宮幸とダブルプレーを完成させた。「テレビで見ているより、自分が守っていてどうするか、その場その場で考えやすい。ベンチに入れていただいて本当にいい経験ができている」。打席もなく、出場機会こそ少ないが1軍の雰囲気を体感し、ベンチからでも貪欲に学ぶ姿勢を持ち続けている。
2軍では、12試合に出場し、40打数8安打で打率2割。打撃面ではプロのレベルの高さを痛感している。「大学時代よりもレベルは高い。真っすぐも自分が思っているより浮いてきたり、変化球も想像以上に落ちたり」。初対戦のプロの投手との対戦に「1打席目よりも2打席目、3打席目と、どう工夫していくかを考えながら」と試合の中で試行錯誤。難関校・早大学院出身の頭脳をフル活用できるのも山県の魅力だ。
数々のルーキーを見てきた八木コーチは「まずは、真っすぐをしっかり捉えること。それに伴うパワーアップは必要」と課題を挙げた。一方で、「当てるのは上手い」とバットコントロールを評価した。
キャンプ中、新庄監督も「捕ってから早い」と絶賛したアクロバティックな守備が魅力。ピアノ歴も10年以上で「リアル殿馬」と呼ばれるルーキーの目標はゴールデン・グラブ賞。「毎日勉強です」とはにかんだ22歳が新たなスタートを切った。(川上 晴輝)
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日本ハムの清宮幸太郎内野手(25)が17日、今季から使用が可能になった、特殊な形状の「トルピード(魚雷)バット」を試合で即使う計画を明かした。現在、複数のメーカーに発注している段階で「いつになるか分からない」としたが、「届いたら試合で打とうと思っている」と早速、実戦で使用する考えだ。
9日の楽天戦(楽天モバイル)の試合前練習で万波が持っていた試作品の魚雷バットを使って打撃練習し、「(打つ)ポイントを手元に置いておきたい僕のタイプに合っている」と好感触を得ていた。「僕とかヘッド(の重さ)を全く感じたくないタイプ」と中央部分近くが最も太くなり、先端が少し細くなる形状で、芯が打者の手元に近づいた新たな形状のバットとの相性の良さを予感させた。「新しいものは試したい」と語った新庄ハムのスラッガーが、新たな武器の到着を待ちわびている。
〇…梅林は千葉・鎌ケ谷の2軍施設で育成の山口とともに休日返上で打撃練習を行った。オフに合同自主トレを行った米大リーグ・ドジャースのベッツとは今も連絡を取り合っており、3月30日のDeNA戦(鎌ケ谷)で放った今季1号の動画も師匠にチェックしてもらった。「自分がやらないように気をつけていた動きが、本当はそれが一番いい動きだと教えてくれた。『今やっていることは間違ってない』」と背中を押されたと明かした。今季は2軍で打率3割5分3厘。“ベッツ打法”習得へ手応えをつかみかけている。
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