「とりあえず１本出たのは良かった」楽天ドラ１宗山塁が９回に一時同点打、球団新人初　開幕戦で安打＆打点

スポーツ報知

2025.3.29(土) 06:00

◆パ・リーグ　オリックス３×―２楽天（２８日・京セラＤ大阪）

　楽天ドラ１の宗山塁内野手（２２）＝明大＝はオリックス戦で１点を追う９回に一時同点打。開幕戦安打は球団新人初となった。

　記念すべきプロ初安打は、チームを救う値千金の同点打だ。「２番・遊撃」で開幕スタメン出場した楽天・宗山が、１点を追う９回１死三塁からマチャドの初球、外角チェンジアップを捉えて同点の右前適時打。楽天の新人では開幕戦で初めて安打＆打点をマークし、「とりあえず１本出たのは良かったですし、打点がついたのが一番良かったです」と振り返った。

　開幕戦でも“自然体”だった。試合前は独特の雰囲気を感じていたという宗山だったが、「試合に入ったら意外とスムーズでした」と強心臓ぶりを発揮。明大の恩師・田中前監督も「浮かれているところを見たことがない」と話すように、９回の同点打にベンチが喜ぶなかでも、感情を出すことなく涼しい表情だった。

　打率２割３分１厘に終わったオープン戦では、結果が出ても出なくても「（結果は）あまり左右できるものではないと思う」と一喜一憂せず。自分のできることを重視し、どんな状況でも“ベスト”を出す準備に意識を向けてきた。三木監督も「場面に左右されない彼らしさが出ていた。自分が何をしていくかというところにしっかり集中してできている」と評価した。

　試合は宮城の前に７回まで一人の走者も出せずに苦しみ、９回に宗山の一振りで同点としたがサヨナラ負け。「どんな状況でも、１対１の勝負で勝てるくらい成長していかないといけない」と宗山は前を見た。黄金ルーキーが、次はチームを勝利に導く一打を放つ。（有吉　広紀）