
◆オープン戦 ソフトバンク4―2日本ハム(15日・みずほペイペイドーム)
日本ハムの吉田賢吾捕手(24)は15日、ソフトバンクとのオープン戦(みずほペイペイ)で先制につながる二塁打を放ち、持ち味のバットで存在感を示した。守っても7回からオープン戦では初めてマスクをかぶり、2回を無失点。昨年の現役ドラフトで移籍してきた右の強打者が、古巣相手に結果を残し、開幕1軍を猛アピールした。
内寄りに入ってきた141キロを、吉田が左翼線にはじき返した。2回1死一塁、ソフトバンク・大関の初球を捉えた。チャンスを拡大する左翼線二塁打。「ゲッツーを恐れずにセンターに打っていく中で、浮いたチェンジアップですかね。いい感じに引っかかってレフト線に。最初からレフトに入っていくと空振りだったり、併殺になっていた」と納得の一打を振り返った。
古巣との対戦は、全く頭になかった。昨年12月の現役ドラフトで日本ハムに移籍したが「全く自分は気にしてなくて、ホークス戦だから打ちたいとか。移籍して1年目ですし、打つ方でどんどんアピールしていかないといけない立場。単純にチームへのアピール。ああいうヒットが出たのは良かった」とうなずいた。
「6番・三塁」でのスタメンだったが、7回からオープン戦では初めてマスクをかぶった。新庄監督は「サードはもうないかな。捕るのも投げるのも。やっぱキャッチャー、ファーストが合ってる。俺の胃がもたん(笑)。いくら打ったとしても」と苦笑い。それでも、起用する理由を「でもバッティングが、ものすごいいいもの持ってるしね。(オーダーを)考えるにあたって、面白い選手の一人」と改めて打力を評価した。
守備位置について「どこでもチャンスがあるならやりたい。いろんな場所やってるからと言い訳にならないし、(捕手は)やるからには責任持ってやらなきゃいけないポジション」と語った吉田。攻守ともに持つもの全てを出し切り、開幕1軍へ食らいついていく。
〇…育成右腕の清宮虎が7回に登板し、1回無失点1奪三振の完全投球を披露した。前回登板から2戦連続の無失点。「変化球がいい感じに使えた。しっかり0点で帰ってくるのが僕の役割」。最速161キロ右腕のこの日の最速は150キロ。「昨年みたいに体をぶりぶり使って投げたら155キロくらい出ると思う」。昨年の反省から、力いっぱい投げるのではなく質の良い直球を心がけている。「体幹主導で全てを連動させて、ただ腕がついてくるだけぐらいの意識」。支配下を狙う24歳が新フォームで猛アピールを続けている。