
オリックスは5日、元謙太外野手と来季は育成選手として契約を結んだと発表した。5年目の今季は9月に神戸市内の病院で「右鎖骨下静脈血栓症」と診断。10月に来季の支配下契約を結ばないことを通告されていた。
元は大阪市此花区の選手寮を訪れ、今季から300万円増の年俸1000万円でサイン(金額は推定)。主に外野の守備固めや代走として自己最多の31試合に出場し、育成再契約ながらも昇給を勝ち取った。「病気のこともあったので、来年は育成契約でという話をされたけど、今年の自分の姿をすごく評価していただいた。この評価はすごく価値のあるもの。球団にも恩返しをしたいし、自分の活躍する場所は1軍だと思うので、来年はすぐにでも支配下に戻れるように」と感謝を口にした。
会見では、改めて診断を受けた時の状況や心情を吐露。「最初は大胸筋の肉離れだと思って。整形の先生が(血栓を)見つけてくれて、すぐに救急車で運ばれたりして、状況がのめないままどんどん話が進んでいった。(血栓が)脳に飛ぶ人もいれば、自分の場合は(飛ぶとしたら)心臓だったみたいで。急に『死』の(可能性に関わる)話も言われたので、後から改めて考えると、本当に運が良かった」と慎重に言葉を選んだ。
現在は頭部にボールが当たらないように細心の注意を払い、打撃練習を再開。「病院の先生にも『(治りが)早いな』って感じで言ってもらって、12月の半ばくらいの検査次第では、今のやっている薬を止められる。事例が少ない分、これからもしかしたら(同様の病気に)なってしまう選手にも勇気じゃないけど、『やり直せるぞ』っていうところを見せられる。そこは本当に、弱気にならずにやりたい。自分のことだけじゃないと思っているので、なんとか早く復帰して(プレーを)見せたいですね」。背番号127からの再起を宣言した。
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