
西武は25日、DeNAから海外FA権を行使した桑原将志外野手(32)と契約に合意したと発表した。広池浩司球団本部長(52)が都内で取材に応じ、明らかにした。
西武側は「野球人生を後悔なく過ごしたい」という桑原に対し「ライオンズで日本一を一緒に達成したい」などとラブコール。24日に連絡を受けた同本部長は「桑原選手の力が必要だとずっと訴えてきて、その熱意が伝わった結果、合意に至ったと思っています」と息をついた。条件は明かさなかったが、DeNAが提示していた年俸1億円超の4年契約に近い好条件で誠意を示したとみられる。
今季の西武は新人の渡部聖が左翼、入団8年目の西川が中堅の定位置を確保するなど厚みを増したが、あえて中堅でゴールデン・グラブ賞2度受賞の桑原を獲得。同本部長は「競争が一つのキーワード。実績のある選手が入ることによってみんなの成長をうながしたい」と狙いを説明。桑原の守備位置についても「左翼でも右翼でも出られるところでしっかりやりたいと聞いています」とし、「勝利に対する執念を表現してくれるところが我々にとっても必要な選手」と“ハマのガッツマン”による精神面での効果も期待した。
西武がFA選手を獲得するのは15年オフの木村昇吾(広島からFA)以来10年ぶり。桑原の今季年俸は1億2000万円で補償が必要なBランクとなるが、同本部長は「動かないといけない。3年連続Bクラスですから」と流血覚悟でさらなる補強の意欲を示した。内野強化へ日本ハムからFA宣言した石井とも交渉中。19年以来7年ぶりのV奪回へ、なりふり構わず動いていく。(秋本 正己)
◆桑原 将志(くわはら・まさゆき)1993年7月21日、大阪府生まれ。32歳。福知山成美から2011年ドラフト4位で横浜入団。16年からレギュラーに定着し17年は143試合に出場。ガッツあふれるプレーでチームをけん引し、24年の日本シリーズではMVP。17、23年にゴールデン・グラブ賞。今季は106試合出場で打率2割8分4厘、6本塁打、27打点。174センチ、80キロ。右投右打。
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