
オリックス・杉本裕太郎外野手(34)が11日、「昇天投法」を披露した。第50回社会人野球日本選手権の準決勝・NTT東日本―ヤマハ戦(京セラD)で「レジェンド始球式」に登板。同じ91年生まれで今季限りで現役を退いた巨人・近藤のグラブを左手にはめ、ユニホーム姿での全力投球は見事、真ん中高めのストライクとなった。「120点。やっぱり練習は裏切らない」と右拳を突き上げた。
徳島商時代は投手として140キロを計測。今回の登板をせっかくの機会と捉え、連日の投球練習に励んだ。「投手陣の30人くらいに(コツを)聞いた」としつつ、4日の岸田監督による始球式も現地でチェック。この日は、大阪・舞洲で九里から「ちょっと上を向いた方が速い球がいく」と助言を授かり、マウンド上できっちりと体現した。
「大体125~30キロと言われたので、ちょうど打ち頃(笑)。140キロくらいは出ると思ったけど、これで野手に専念できます」と、“二刀流プラン”は崩壊。それでも「外野からのバックホームにも生きてくる。DH専門になれば出場機会も減るので、もっと送球の精度を上げていけたら」と、この経験は守備の「意識改革」にもつながった。32発で本塁打王に輝いた21年、実は外野手部門でリーグトップの11補殺を記録。来季、11年目を迎えるラオウの肩にも注目だ。(南部 俊太)
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