西武からドラフト５位指名を受けた山村学園・横田蒼和（そうわ）内野手（１８）が４日、埼玉・川越市の同校で指名あいさつを受けた。埼玉・東松山市で生まれ育ち、小６時にはライオンズジュニアにも所属した生粋の“埼玉っ子”が、かつて声をからした球場で躍動する。

　西武・前田俊郎スカウトチーフと担当の十亀剣スカウトが同校を訪問し、あいさつ。ドラフト会議から約１０日間が経過。西口監督のサイン色紙とドラフト会場の入場証を手渡され、「部活で野球の練習をする時も、モチベーションというか、自分がプロに行って何が足りないとかしっかり考えて細かいところまでできているので、本当にプロという夢がかなえられてよかった」と率直な思いがあふれた。

　憧れたチームの一員となる。地元球団である西武は、幼少期は月１ペースで応援に行くほど「ずっと追いかけていた」存在。ホーム最終戦の９月２９日・ロッテ戦（ベルーナＤ）は「自分もプロを目指していたので、雰囲気をしっかり見ておこうと」と高校入学後初めて現地観戦。「この舞台で自分もやりたいという思いが強くなった」と気持ちを高めた。

　二刀流を捨て、内野手１本でプロの世界に飛び込む。１８０センチ、８７キロの屈強な体格で、高校通算２１本塁打。今夏の埼玉大会では、４試合に登板した一方、打率４割６分２厘の成績を残した。西武では７年連続７度のゴールデングラブ賞を獲得した源田に加え、今季一気に飛躍した滝沢、昨秋ドラフト１位・斎藤らライバルは多いが、「やっぱりショートで勝負したいという思いがある。周りにそういう選手がいる分、すぐにレギュラーとるっていうのは難しいかもしれないけれど、聞けるチャンスというのは増えると思うので、しっかり聞けることは聞いて、そのチャンスをものにできるように自分の中で吸収していきたい」と意気込む。

　地元・東松山市の「箭弓（やきゅう）稲荷神社」は“野球神社”として知られる。ドラフト当日の朝も訪れ「選ばれますように」と祈った。支配下指名選手は同校初。「３年目からずっと１軍にいられて、５年後にはレギュラーを取れるように。今後の野球人生において（試合に）出続けないと２００安打は打てないと思うので、しっかりけがなく試合に出続けるという目標も兼ねて目指したい」と思いをはせた。

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