
日本ハムは10月20日、「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」の最終ステージ(S)第6戦でソフトバンクに敗れ、シーズンを終えた。9年ぶりにシーズン80勝に到達した新庄ハムの4年目を今季から日本ハム担当となった川上晴輝記者が「見た」。
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敗れはしたが新庄監督の表情は晴れやかだった。10月20日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)の試合後、「めちゃくちゃいいファイナルだったし、めちゃくちゃいいシーズン。来年はまだまだ強くなるので、断トツで優勝して日本シリーズに行く」。威勢良く語った指揮官の言葉には充実感があふれていた。
今季は09年以来16年ぶりの単独首位ターンを決め、9年ぶりの80勝に到達した。「大きなけが人を出さない」と掲げ、主力の長期離脱者はゼロ。打撃2冠のレイエスにも休養日を与えるなど日替わり打線のスタメンは130通りを超えた。「ファイターズは今、2チームつくれるようになった」と、選手層は格段にレベルアップした。「そこから1チームに絞って来年はある程度固定したメンバーで戦っていく」と来季は厳選したレギュラーで戦っていくことを示唆した。
集大成見せる 指揮官は日本一を懸けた戦いでも、来季を見据えていた。CS最終S第2戦に先発した22歳の福島は7回10奪三振無失点の快投を披露。7回で116球と、自身最多の球数を上回っていたが8回のマウンドに送り出した。結果的に敗戦投手となったが、「この経験は本当に(大きい)。去年からいい場面で使った、その経験が生きている」。大舞台で経験を積ませる新庄流の育成術でチルドレンは大きく成長している。
CS期間中でも、自前のタブレットでフェニックス・リーグの映像を見ながら球場入りしていた指揮官。宮崎で汗を流す2軍選手にも目を光らせていたのが印象的だった。23日のドラフト会議後には、「まず(来年)この場に来ているか。それは分かりません。人生色々あるので」と語った。来季が就任5年目。「さらに強いチームができあがる予感はビンビンします」。1、2年目で種をまき、3、4年目で大きく育ったチルドレンとともに、集大成の5年目で大きな花を咲かせようとしている。
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