
気温5度、寒風吹きすさぶマウンドで剛球がうなりを上げた。オリックス・山下舜平大投手(21)が23日、大阪・舞洲の球団施設で今年2度目のブルペン入り。カーブを交えたわずか12球の立ち投げで、早くも最速151キロを計測した。「(力の入れ具合は)8割くらいですけど、今の10割が本来の10割ではないと思うので。まあ、もうちょいですね」。物語る数字と充実した表情に、4年目のさらなる進化を予感させた。
今オフはウェートトレと一日5食に取り組み、5キロ増の体重105キロ。大谷、佐々木朗らが持つNPB日本人最速の165キロ更新にも意欲を見せる。感覚を確かめることを目的とした試運転でも、パワーアップした肉体から投じた直球はすさまじかった。「前は暖かい時に(ブルペンで)投げたので、5度くらい(気温が)低かった。でも、その日より球速も上がった」。投球練習後には見守っていた福良GMらと談笑。「良い感じやな」と声をかけられ、笑みをこぼした。
昨シーズンは1軍初登板で開幕投手を務めるなど、16試合で9勝3敗、防御率1・61の好成績を収めて新人王に輝いた。しかし、8月下旬に腰痛を発症。戦列を離れ、ポストシーズンの出番もなかった。悔しさを胸に地道なリハビリに励み、万全の状態で春季キャンプに臨めるまでに至った。
先発陣はエース山本、昨季11勝の山崎福が抜け、160キロ右腕にかかる期待は大きい。「順調です。これからどんどん良くなると思う」。言葉の端々に確かな自信がみなぎる。オリが誇る“モンスター”は底が知れない。(小松 真也)