【ロッテ】種市篤暉、右肘トミー・ジョン手術から完全復活へ壁越えるハングリー精神…記者コラム

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種市篤暉

 私自身も待ちに待った白星だった。9日の楽天戦(ZOZO)でロッテ・種市篤暉投手(24)が6回1安打無失点。20年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受けており、988日ぶりの白星だった。

 “2つの壁”を乗り越えていた。復帰まで1年半以上かかることは承知の上での手術。患部が良くなっても痛みを繰り返す日々に「地獄。頭おかしくなりそうだった」と話していたことがすごく心に残っている。そして、もう一つの“悲劇”は女優・新垣結衣の「逃げ恥婚」。好きな女性のタイプの中で種市が「殿堂入り」と話す女優の結婚に「もう立ち直れないですよ…」と苦笑いしていたのを覚えている。それでも「推し変はしません」と“新垣愛”を貫き、苦しいリハビリを乗り越えてきた。

 私がロッテ担当になった20年。7月25日の西武戦(メットライフ)を鮮明に覚えている。19年オフに背番号が「63」から「16」に変更され、この年、エースへの飛躍を期待されていた。種市は9回4安打無失点10奪三振の快投でプロ初完封。力強い直球に加え、19年オフに当時ソフトバンクの千賀から教わったフォークもキレキレ。この年ではリーグ一番乗りの完封と、まさに“無双状態”だった。

 だが、その翌週の同年8月1日の楽天戦に悲劇が襲った。自己ワーストの8失点でKOされ6回途中で降板。降板時にはすでに右肘に違和感があり、手術へと踏み込んだ。

 昨季4月に2軍で実戦復帰した右腕は今年1月、米アリゾナで自主トレを行い、マイナーリーグの選手のハングリー精神を間近で勉強。今年のWBC直前には侍ジャパン予備登録メンバーとして強化試合にも参加し、ノートを手にダルビッシュ、大谷らに積極的に話すなど、どこにいても向上心を忘れなかった。

 同じ東北出身で人見知り。自分と似ているところがあるけれど、右腕のハングリー精神には見習わなければと思うことがたくさんある。3年前のプロ初完封したあの日から、完全復活してきた右腕を再び担当として見られていることが感慨深い。今季はさらにグレードアップした姿を見せてくれるはずだ。(ロッテ担当・小田原 実穂)

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