【試合戦評】テンよし、中よし、終いよし。理想的な試合運びで埼玉西武が福岡ソフトバンクを撃破

パ・リーグ インサイト

2016.9.10(土) 00:00

最下位・オリックスとの変則4連戦を1勝3敗で終え、首位の座を明け渡してしまった福岡ソフトバンクと、今季チームに在籍した外国人投手で、唯一勝利を挙げているウルフ投手に試合を託した埼玉西武の対戦。既にデーゲームで北海道日本ハムが勝利しているだけに、福岡ソフトバンクにとっては絶対に落とせない一戦。

埼玉西武は初回、福岡ソフトバンクの先発・千賀投手の低めへの投球を狙い打ちし、4番・中村選手の適時二塁打で幸先良く先制。続く2回にも山川選手が「2試合連続で打てて良かった」と語る11号ソロで2点目を奪取し、試合を優位に進めていく。

反撃を見せたい福岡ソフトバンク打線は、1回、2回といずれも得点圏に走者を進めるが得点ならず。しかし、3回に福田選手が4月24日以来となる3号ソロを放ち1点を返す。

1点差に迫られた埼玉西武は中盤に再び攻勢をかける。4回には連続四球で好機を生み出し、炭谷選手の「初球から思い切っていきました」という左中間を真っ二つに破る2点適時二塁打。5回には栗山選手が8試合ぶりの打点となる適時打を放ち、自身4連勝中の千賀投手から5点を奪い、マウンドから引きずり下ろす。

自身2連勝中のウルフ投手は古巣相手に8安打を許すも、変化球を打たせて取る投球で要所をきっちり締め、6回2失点でまとめる。

終盤は両軍ともに継投に移り、7回、8回と無失点に抑える。3点差で迎えた9回には、埼玉西武の中村選手が球団最多本塁打の通算330号となる21号2ランでダメ押しの7点目を奪い、試合を決めた。

埼玉西武が序盤、中盤、終盤と効率良く得点を積み重ねるお手本のような試合運びで勝利を収めた。一方で、福岡ソフトバンクは6位・オリックス、5位・埼玉西武相手に3連敗と苦しい戦いが続く。これで北海道日本ハムとのゲーム差は1.5。ここから必死に食らい付いていくためにも負の流れを断ち切り、再びシーズン序盤の強い戦い方ができるかどうかがカギを握る。

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