選手起用については「大きな決断だったが、何が最適か考えさせてもらった」
■福岡ソフトバンク 9-3 埼玉西武(CS・13日・メットライフ)
福岡ソフトバンクが3年連続の日本シリーズ進出を決めた。13日、敵地メットライフドームで行われたクライマックスシリーズ ファイナルステージ第4戦。9-3で埼玉西武を下してパ・リーグでは初となる第1戦からの4連勝で“下克上”を達成した。試合後、工藤公康監督は「まずは台風で被災された方にお見舞いを申し上げます。今日試合が出来たことを嬉しく思いますし、多くのファンに来ていただき、ありがとうございます」と語った。
3連勝で王手をかけて迎えた一戦。3回に今宮のソロで先制すると、4回にはグラシアルのソロ、甲斐の適時二塁打で2点を加えた。1点差に迫られた6回には今宮がこの日2本目の本塁打となる2ランを放った。
7回にも2点を加えると、9回には今宮がこの日3本目となる2ランを放って加点。今宮は5打数5安打3本塁打6打点という驚異的な活躍を見せた。チームも2試合連続の毎回安打、第2戦の9回から19イニング連続安打で4試合計55安打で32点を奪って埼玉西武投手陣を攻略した。
先発のバンデンハークは4回1/3を投げて2失点で降板。その後は継投策で逃げ切りを図り、5回2死満塁を3番手の高橋純が凌ぐと、6回からは石川、甲斐野、モイネロと繋いでリードを守り、最後は守護神の森が締めくくった。
「4連勝は選手たちが時間がない中で準備してくれたおかげ。1試合1試合1球1球に集中してくれた結果だと思います。繋ぐ気持ちを持ってくれたことが点に繋がっている、1打席1打席1球1球を大事にしたからこそこの結果になったと思います。本当に試合に出ている選手だけでなくベンチにいる選手も同じ気持ちでやってくれたことがこの結果になった。チーム一丸になった勝利だと思います」と工藤監督は振り返った。
スタメン起用や代打起用などが次々と的中して4連勝に導いた工藤監督。「シーズンで頑張ってくれた人を外すのは心苦しい思いがあった。大きな決断だったんですが、勝つために何が最適か考えさせてもらった。このクライマックスで勝ちたい気持ちが伝わったと思うし、出た選手が結果を残してくれた」と自身の采配を振り返った。
2年連続で埼玉西武を打ち破ってのクライマックスシリーズ ファイナルステージを突破。「とにかくパリーグの代表として日本シリーズにいって勝てるように、熱い試合をできるようにやっていきたいと思います」。ここがゴールではない。関門を突破した福岡ソフトバンクは3年連続日本一へと突き進む。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)
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