新外国人・アルシア選手に待望の一発、栗山監督「逆方向に出たのがすごく良かった」
北海道日本ハムのオズワルド・アルシア外野手が25日、札幌ドームで行われた東京ヤクルト戦で待望の来日1号を放った。
メジャー44発男が、最後のオープン戦で確かな手応えをつかんだ。7回1死走者なしの場面で秋吉投手の直球を左中間スタンドへ。5回2死一塁の場面でも右前打を放っており、オープン戦4試合連続安打で初のマルチ安打をマークした。
「今日の最後の2打席はちゃんとボールを見て、自分のスイングができた。日本の野球にだいぶ慣れたよ」と左の大砲は納得の表情だ。
ビザ取得など手続きの関係で来日は2月21日と遅れた。今月11日には発熱と体調不良を訴えて3試合欠場。日本人投手の攻め方にも戸惑い、今回の本拠地3連戦前まで打率は.111と苦しんでいた。
「外角のボールと変化球ばかり」で焦りも「どう打つか勉強」
「最初は外角のボールと変化球ばかりで焦った。日本のピッチャーをどう打つか勉強して、自分のスイングを試合でアジャストしてきた」
配球を見極め、辛抱強く開幕への準備を積み重ねてきたアルシア選手だったが、23日の東京ヤクルト戦の第4打席で三振した直後に爆発。バットを自らの右太ももに叩きつけて真っ二つにへし折った。
すぐに我に返り、試合後には監督室を訪ねて栗山英樹監督に謝罪した。
この時、指揮官は新天地でもがく26歳を責めなかった。「本当は良くないことだけど、あのくらい感情をむき出しにして、自分ができないことへの悔しさを持って野球をやる姿は素敵だよね」。
そう語っていた栗山監督は、この日のアルシア選手の一発を自分のことのように喜んだ。「ホームランが出て安心すると思う。逆方向に出たというのがすごく良かった。もっと良くなる。こっちがどれだけ我慢できるか」。
来日1年目のシーズン序盤、大不振だったレアード選手を使い続けて本塁打王に育てた栗山監督が、新しい外国人選手をどう育てるのか、注目だ。
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