王貞治が歴代トップの5862塁打をマーク
「塁打(Total Base)」は、安打、二塁打、三塁打、本塁打で打者が踏んだベースの数を合計したものだ。安打=1、二塁打=2、三塁打=3、本塁打=4で計算する。
安打が多く、さらに長打が多い選手は塁打数が多い。強打者の指標だ。ちなみに塁打を打数で割ると長打率(Slugging percentage)になる。
塁打は3000塁打以上、500刻みでNPBの表彰対象となる。NPBの塁打5傑は以下の通り。
1位・王貞治 5862塁打
(1471単打422二塁打25三塁打868本塁打)
2位・野村克也 5315塁打
(1824単打397二塁打23三塁打657本塁打)
3位・張本勲 5161塁打
(2089単打420二塁打72三塁打504本塁打)
4位・門田博光 4688塁打
(1597単打383二塁打19三塁打567本塁打)
5位・金本知憲 4481塁打
(1586単打440二塁打37三塁打476本塁打)
NPB史上の強打者が並んでいる。王氏、野村氏の数字を見ると、塁打に占める本塁打の比率が大きいことがわかる。5500塁打以上は王貞治氏1人、5000塁打以上は3人。4500塁打以上は4人、4000塁打以上は13人、3500塁打以上は29人。
現役では2選手が3500塁打超え
現役では以下の2人が3500塁打をクリアしている。
阿部慎之助(巨)3559塁打
(1298単打341二塁打9三塁打388本塁打)
新井貴浩(広)3549塁打
(1458単打384二塁打21三塁打315本塁打)
現役最多本塁打の阿部選手が1位、最多安打の新井選手が2位だ。なお、現ルートインBCリーグ栃木の村田修一氏は3314塁打(1146単打349二塁打10三塁打360本塁打)。NPBに復帰すれば現役3位となる。
今季、3500塁打に到達する可能性があるのは1人だけだ。※は昨季の記録。
松井稼頭央(西)3227塁打 残273塁打 ※26塁打、楽天
(1408単打410二塁打65三塁打201本塁打)
松井稼頭央選手は2002年に歴代4位の359塁打を記録。300塁打以上を3回も記録しているが、コーチ兼任の今年は出場数も限られ厳しい数字ともいえる。
今季3000塁打に到達する可能性がある選手は?
3000塁打は52人。
福留孝介(神)2906塁打 残94塁打 ※184塁打
(1037単打352二塁打47三塁打256本塁打)
内川聖一(ソ)2874塁打 残126塁打 ※128塁打
(1451単打325二塁打23三塁打176本塁打)
鳥谷敬(神)2856塁打 残144塁打 ※196塁打
(1496単打334二塁打48三塁打137本塁打)
福浦和也(ロ)2735塁打 残265塁打 ※37塁)
(1442単打384二塁打19三塁打117本塁打)
強打者が並んでいる。福留選手、内川選手、鳥谷選手は昨年並みの成績を挙げればクリアするだろうが、福浦選手は昨年37塁打なだけに、レギュラー格としての出場が達成のポイントになる。現千葉ロッテ監督の井口資仁氏は、3000塁打まで68の2932塁打で引退している。
ちなみに本塁打数現役2位の357本塁打の埼玉西武・中村剛也選手は2578塁打(610単打252二塁打12三塁打357本塁打)、まだ通算安打は1231安打であり、塁打数は阿部選手、新井選手には及ばない。
昨年のパの塁打王は埼玉西武・秋山翔吾選手の308塁打、セは横浜DeNA・ロペス選手の303塁打。3000塁打はリーグトップクラスの成績を10年続けてようやく到達する数字だ。
注目される指標ではないが、これもプロ野球の重要なマイルストーンだ。
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