白熱するファームの首位争いも必見! チームを鼓舞する主力選手たちに注目

パ・リーグ インサイト

2019.9.3(火) 08:00

千葉ロッテマリーンズ・安田尚憲選手(C)パーソル パ・リーグTV
千葉ロッテマリーンズ・安田尚憲選手(C)パーソル パ・リーグTV

 パ・リーグの順位争いは佳境を迎えている。9月2日試合終了時点で、3位から6位までの差は5ゲーム差と、Aクラス争いは日に日に激しさを増している。混戦を極める一軍のペナントレースが行われる一方、ファームの順位争いも白熱の展開が続いている。

 9月末で日程のすべてを終了予定のファーム公式戦。東日本のチームで構成されるイースタン・リーグと、西日本のチームで構成されるウエスタン・リーグの2リーグがあり、それぞれのリーグで優勝したチームは、宮崎で行われるファーム日本選手権に出場できる。両リーグで首位争いを演じているチームの注目選手を紹介していこう。

※成績は9月1日(月)時点

イースタン・リーグ首位の楽天。和製大砲・内田靖人がキーマン

内田靖人内野手 #36/右投右打
【今季二軍成績】87試合 打率.264 12本塁打 55打点 OPS.781

 イ・リーグ首位を走っている楽天。昨季一軍で12本塁打を放った4年目の内田靖人選手に大きな期待がかかる。今季はここまで一軍昇格はないものの、ファームではイ・リーグ5位タイの12本塁打を放っている。シーズン終盤の大事な試合でも豪快な一発を放ち、チームを初のイースタン・リーグ優勝に導きたい。

千葉ロッテはイ・リーグ二冠の安田尚憲&育成・茶谷健太がリーグ制覇へのカギ

安田尚憲内野手 #5/右投左打
【今季二軍成績】103試合 打率.263 16本塁打 69打点 OPS.816

茶谷健太内野手 #124/右投右打
【今季二軍成績】102試合 打率.277 6本塁打 42打点 OPS.717

 首位楽天と2ゲーム差で2位につける千葉ロッテは2年目のドラ1・安田尚憲選手が気を吐いている。現在、本塁打、打点でイースタン・リーグ二冠の成績を残し、4番打者として優勝争いをするチームをけん引している。また、育成選手である茶谷健太選手もリーグ5位の打率を残し、下位打線で存在感を放っている。残り少ない試合の中で、この2選手がどれだけ活躍できるかが、優勝へのカギとなるだろう。

イースタン・リーグ3位の巨人は2年目の北村拓己の打棒に逆転優勝がかかる

北村拓己内野手 #52/右投右打
【今季二軍成績】97試合 打率.292 7本塁打 61打点 OPS.851

 3位・巨人では、イ・リーグ4位の打率をマークしている2年目の北村拓己選手が逆転優勝へのキーマンだろう。2年目の今季は主軸としてチームをけん引し、リーグ2位の61打点をマークしている。ともにチームを引っ張っていた山下航汰選手は一軍に合流したため、若武者の打棒により大きな期待がかかっている。

イ・4位の横浜DeNA。67試合で2桁本塁打をマークする巧打者・関根大気に期待

関根大気外野手 #63/左投左打
【今季二軍成績】67試合 打率.305 10本塁打 36打点 OPS.917

 首位と6ゲーム差と、逆転優勝はまだまだ可能な位置につける横浜DeNA。横浜DeNA打線での注目は関根大気選手であろう。一軍との選手の入れ替えが激しいチーム事情もあり、規定到達はしていないものの、275打席に立ち、打率3割、2桁本塁打を放ち、OPSが.900を超えている巧打者である。横浜DeNAの逆転優勝は関根大気選手の双肩にかかっているのかもしれない。

ウエスタン・リーグ首位の福岡ソフトバンクは育成・田城飛翔が絶好調

田城飛翔外野手 #135/右投左打
【今季二軍成績】98試合 打率.308 3本塁打 38打点 OPS.737

 ウ・リーグで2位に5ゲーム差をつけ、一軍と同様に首位につける福岡ソフトバンク。今季は16年育成ドラフト3位の田城飛翔(たしろ・つばさ)選手が好調である。このまま首位を走り切るには、若鷹のより一層の活躍が求められそうだ。

ウ・リーグ2位の阪神は望月惇志が防御率ランキングを独走中

望月惇志投手 #61/右投右打
【今季二軍成績】16試合6勝4敗 84.2回 67奪三振、防御率2.55

 阪神は望月惇志がここまで防御率2.55の好成績を残し、奪三振ランキングでも2位につけ、チームを引っ張っている。エースの力投で逆転優勝へ望みをつなげたいところ。

3位のオリックスは主砲・杉本裕太郎の豪快な打撃に逆転優勝がかかる

杉本裕太郎外野手 #99/右投右打
【今季二軍成績】66試合 打率.287 12本塁打 36打点 OPS.880
漆原大晟投手 #127/右投左打
【今季二軍成績】33試合1勝0敗 32.1回 33奪三振、防御率3.90

 首位と7ゲーム差でウ・リーグ3位につけるオリックス。主砲の杉本裕太郎選手はここまで打率.287をマーク、66試合の出場ながらリーグ2位タイの12本塁打を放っている。投手陣では今年の育成ドラフト1位の漆原大晟投手がここまでウ・リーグトップの18セーブを挙げている。逆転優勝を狙うには、この2選手の活躍が必須だろう。

残り1カ月となったファーム公式戦も見逃せない

 以上のようにイースタン・リーグは僅差の首位争いが続いている。一方のウエスタン・リーグは福岡ソフトバンクが頭一つ抜けているが、今後の展望次第では首位が入れ替わることもありえるだろう。残り1カ月でどのような展開を見せるか。ファームの首位争いも見ごたえ十分だ。

文・鈴木海斗

ファーム順位表

【イースタン・リーグ】
1位・楽天
61勝43敗4分 勝率.587
2位・千葉ロッテ
57勝43敗6分 勝率.570、2.0差
3位・巨人
54勝45敗8分 勝率.545、4.5差
4位・横浜DeNA
57勝438敗2分 勝率.529、6.0差
5位・東京ヤクルト
54勝60敗0分 勝率.474、12.0差
6位・埼玉西武
39勝58敗3分 勝率.402、18.5差
7位・北海道日本ハム
42勝65敗2分 勝率.393、20.5差

【ウエスタン・リーグ】
1位・福岡ソフトバンク
54勝41敗8分 勝率.568
2位・阪神
51勝48敗5分 勝率.515、5.0差
3位・オリックス
46勝47敗9分 勝率.495、7.0差
4位・中日
45勝51敗8分 勝率.469、9.5差
5位・広島
46勝54敗3分 勝率.460、10.5差

◇ファームの中継を観るならパーソル パ・リーグTV。6球団の本拠地主催試合を放送中!
https://tv.pacificleague.jp/page/smp/service/

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