30号2ラン、31号2ランを放ち2発4打点の活躍でチームを勝利に導く
■千葉ロッテ 5-3 福岡ソフトバンク(7日・ZOZOマリン)
千葉ロッテのブランドン・レアード内野手が7日、本拠地・ZOZOマリンスタジアムでの福岡ソフトバンク戦に「4番・三塁」で先発。4回に自身2年ぶりとなる30号2ランを放つと、同点とされた8回には31号勝ち越し2ランを放つなど、2本塁打4打点の活躍でチームの勝利に大きく貢献した。
久しく休業していた“幕張スシ店”が再開だ。1-0の4回無死一塁で、7月25日の対福岡ソフトバンク戦(ヤフオク!ドーム)以降、11試合で本塁打のないレアードのバットが火を噴いた。
福岡ソフトバンク先発・スアレスの初球、内角高め148キロの直球に思い切りバットを振り抜くと、打球はレフトスタンドへ一直線。自身、2年ぶり4度目となる30号2ランは、2005年のイ・スンヨプ以来となる、球団14年ぶりのシーズン30号アーチ。「このところ打てていなかったので、幕張スシも閉店してしまうんじゃないかと心配だった」という久々の一発に、ベンチ前で寿司を頬張る三木のパフォーマンスも、思い切りわさびを効かせたリアクションで、ファンとレアードを喜ばせた。
そして、同点に追いつかれた直後の8回。1死一塁から、これまで2打数無安打だった甲斐野と対峙。「(甲斐野は)いいボールを投げますが、自分のストライクゾーンで勝負できるボールを」と、高めに目付けし1ボールからの2球目、真ん中高め135キロのスライダーをジャストミート。打球はレフトスタンド上段にまで届く特大の31号勝ち越し2ラン。「最高の場面で最高の結果が出ました」と、自身も納得の一発で、チームに5月26日以来の貯金1をもたらした。
勝利を呼び込んだ31号。それを出迎えるベンチに“常連客”三木の姿はなく、レアードは握ったスシを自らで味わうことに。三木が7回に左手甲に死球を受け、途中交代した影響だが「手の甲は繊細な部分なので、自分も本当に心配しています。彼も今、ショートでレギュラーとして出て、いい仕事をしているので、本当に無事を祈るだけです。スシのパートナーとしても、いてくれないと困るのでね」と、チームの戦力として、“常連客”のケガが軽傷で済むことを願っていた。
新助っ人のマーティンとは「特に2人では話し合って、助け合っています」
この日は初回、2番・マーティンも先制の4号ソロを放ち、初のアベックホームランとなった。「加入して10試合くらい(12試合)になりますが、本当にチームに貢献する打撃をしていますし、彼がラインナップに入って、本当に(打線が)機能していると思っているので、今日は2人で一緒の試合でよかったです」と、共に活躍できたことを喜んだ。
1987年9月11日生まれのレアードと、88年3月6日生まれのマーティンは同じ31歳。マーティンの活躍で、レアード自身は刺激を受けているのか。
「2人で対戦しているいろんな投手について話し合ったり、試合中でもそういう対戦した投手について『ここが合っている』とか、『これからこうしていこう』とか、そういう話し合いができている。マーティンとだけではないですが、特に2人では話し合って、助け合っています」。ライバル視するのではなく、相手投手を攻略するために、お互い意見交換をする良きパートナーとして「本当にいい関係」を築き上げている。
この日の勝利で千葉ロッテは4位タイに浮上。首位福岡ソフトバンクとのゲーム差も4.5と、その姿を視界にとらえているが、レアード自身もそこは十分に理解している。「今日の試合で(福岡ソフトバンクに)勝ち越したのは大きいですし、上位との差が詰まって、いつでも上に行ける状態。これから楽しみですし、しっかり頑張って、上位を目指さなくてはいけないと思っています」
シーズンも残り41試合。マウエ↑浮上をより現実のものとするべく、チームの4番を任される助っ人は、全力で勝利を掴みに行く。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)
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