パ・リーグのオフィシャルスポンサー・パーソルグループの冠試合「パーソルDAY」。その埼玉西武対オリックス戦が、7月21日(日)にメットライフドームで行われた。
今回のパーソルDAYで始球式投球権を獲得したのは、千葉県在住の福田哲明さん。満員の観客のなか大役を全うした。
「(鈴木将平選手との)キャッチボールではできていたのに、本番では緊張してストライク投球できませんでした。終わった後に、キャッチャーの岡田(雅利)選手が『ちゃんと取ってあげられなくてゴメン』と声をかけてくださって。優しいですよね。暴投をしてしまった僕が悪いのにと申し訳なくなりました」と、微笑ましいエピソードも。
ゲームは、10対3で埼玉西武が逆転勝利。5回まではタイムリーが出ず追う立場だったが、6回裏に4番・山川穂高選手の30号3ランで試合をひっくり返し、大量リードを継投で守りきった。
埼玉西武の先発ザック・ニール投手は、今季から入団した技巧派右腕。この日はシンカーとシュートを効果的に使い、持ち前の打たせて取るピッチングで、自身の連勝記録を伸ばす勝ち星を手にした。試合後ニール投手に、「今日の仕事ぶり」について訊ねた。
「(「今日の仕事ぶり」をパーセンテージで言うと?)80%ですね。良いピッチングができたと思いますし、チームとしてもホームランが出て良い勝利につながりました」
「今日良かったボールはシンカー。ただオールスターゲームの影響で登板間隔があいて、序盤はピッチングの間隔をつかむことに苦労しました。でも最終的には良いピッチングができたと思います。この良い感覚を忘れずに次のゲームにも挑みたいです。そして次回以降も自分が常に目標としている長い回を投げること、しっかり試合を作っていくことをやっていきたいです」と、振り返った。
入団当初から、打者のタイミングを外したピッチングと与四球の少なさは評価されていたものの、粘られて痛打されてしまうことも多く、4月下旬から約2カ月間をファームでの調整に費やした苦労人だ。
交流戦中に一軍復帰してからはローテを死守するということ、大崩れすることなくゲームを組み立てるということが、高橋光成投手(8勝)に続く勝ち頭不在の埼玉西武でニール投手に求められる“仕事”であり、役割でもある。
仕事に没入する体勢をつくるという意味でも、試合前に行なっている“事”や“ルーティン”は、選手のこだわりが見られるだろう。ニール投手の試合前のルーティンについて訊ねると、「とてもシンプルなものだけど……」と言いながらも話をしてくれた。
「ゲームが始まる1時間前に、いつも同じ曲を聴きながら、同じストレッチメニューをこなして、ジムで汗を流しています。とてもシンプルだけど、大事にしているルーティンワークなんです。試合はとてもエキサイトする状況なのだけど、集中するために常に心を落ち着かせることを心がけています」
話をした印象は、自分の役割を意識しその日の反省を繰り返し口にする「真面目」で「紳士」な選手。埼玉西武のパーソルDAYの仕事人は後半戦、獅子奮迅の働きを見せてくれるに違いない。
今後のパーソルDAYの予定
東北楽天ゴールデンイーグルス@楽天生命パーク宮城
8月 4日(日)vs千葉ロッテマリーンズ
千葉ロッテマリーンズ@ZOZOマリンスタジアム
8月31日(土)vsオリックス・バファローズ
パーソルDAYおよびパーソルグループとパ・リーグの取り組みはこちら
https://www.persol-group.co.jp/special/pacificleague/index.html
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文・海老原 悠 撮影・丹羽海凪
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