わずか1厘差で首位を守る福岡ソフトバンク。今日の結果次第で首位陥落となるだけに、負けられない試合。一方の楽天も、クライマックスシリーズに逆転で進出するためにも、これ以上の敗戦は許されない。
福岡ソフトバンクの先発・中田投手と楽天の先発・塩見投手は、ともに走者を出しながらも無失点に抑え続ける力投を見せる。中田投手が球数を要しながらも打たせて取る投球を見せれば、塩見投手は中盤の3イニングスでいずれも2三振ずつを奪う投球で相手打者を打ち取っていく。
6回まで0対0。両先発による無失点投球が続き、迎えた7回裏。今日一軍に復帰したばかりの福岡ソフトバンクの7番・江川選手が、昇格後即スタメン起用に応えるようにライトへ1号ソロ。打った瞬間に高々と右手を上げ、試合後に「思い切りスイングしようと考えてました」と語ったように手応え十分の一打で先制点を奪う。さらに8番・本多選手の安打などで好機を生み、トップにかえって1番・中村晃選手が適時打。ラッキー7の攻撃で試合を動かす2点を奪う。
昨夜の試合で守護神・サファテ投手が負傷交代したこともあり、少しでも点差を広げておきたい福岡ソフトバンク。続く8回に3番・柳田選手と4番・内川選手の連打などで無死2,3塁。この絶好の場面で松田選手が試合を決めにかかる22号3ラン。ここ5試合でわずか2安打とやや調子を落としていた松田選手が、不調を振り払う目の覚めるような一発で3点を加点。理想的な追加点を手に入れる。
6四球ながらも7回無失点で抑えた中田投手の後を受け、2番手・森福投手も無失点。最終回のマウンドには3番手・森投手が上がり、全球速球で抑え込んで完封リレー。本拠地での連敗を4で止め、首位陥落寸前のところで踏みとどまった。
6回まで2安打に抑えられた打線が、終盤の2イニングスで8安打の猛攻。これこそが本来の強力鷹打線のあるべき姿。すぐ背後には北海道日本ハムが迫っており、気の抜けない苦しい戦いが続くが、破壊力抜群の打線で打破し、3連覇を目指す。
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