阪神から千葉ロッテにトレード移籍し、現在はファームで調整する石崎
後半戦からの巻き返しを図る千葉ロッテに、阪神からトレードで入団した石崎剛投手。「大きなチャンスをいただいた。チームのために少しでも力になれるように頑張っていきたい」と入団会見で語った右腕の今を取材した。
7月某日。ファーム公式戦を控えた千葉ロッテ浦和球場では、新チームメートとともに、時折談笑しながらも、大粒の汗を流しながら練習メニューをこなす石崎の姿がそこにあった。
「日に日にチームに慣れてきつつありますし、いい感じかなと思います」
入団会見では「結構シャイなので、どんどん声をかけていただけたら」と話していた石崎だが「皆さん積極的に話しかけてくれます。皆さん良い方ばかりで話しかけやすいです。入ってすぐに声をかけてくれたのは阿部(和成)さん」と、すぐに打ち解けた。
7日の会見終了後、試合前の井口監督に挨拶をした際「期待しているよ」と声をかけられたという石崎。その期待に応えるべく、現在はファームで調整を続けている。
「状態も良くなってきつつはありますが、自分の納得出来るボールや、ゲームで求めているもの。三振だったり、『バットを折る』じゃないですけど、それくらいの力強さを、もう少しゲームの中で見せられたらというのがあります。しっくりきていないのは、そこくらいです」
パ・リーグの打者の印象は「やっぱり真っすぐが強い」
持ち味である強いストレート。そのストレートに強いこだわりを見せる石崎だが、セ・リーグとパ・リーグの打者の対応の違いが、その思いにさらに拍車をかけていた。
「(18日現在)北海道日本ハムと埼玉西武を相手に投げさせてもらいましたが、こちら(パ・リーグ)のバッターは『やっぱり真っすぐが強い』と感じています。でも、そこを負けないまっすぐを自分が投げないと、評価していただけないと思っていますし、まっすぐに対しては、こだわりを強く持っていけたらと感じています」
ストレートが強いパ・リーグの強打者たちとのストレート勝負。それはファンのみならず、石崎自身も楽しみにしている。「今は本来の自分がまだもうちょっと出せていない部分があるので、そこをもうちょっと上げられたら、もっと面白い勝負ができると思っています。球速も今は150キロくらいですが、150の中盤くらいは出ていたので、そこまで行けば楽しみながら投げられると思います」
来るべき日のために、浦和の地で虎視眈眈と自ら牙を研ぐ石崎。自身の最大の武器である力強いストレートでパ・リーグの強打者を席巻し、巻き返しを図る千葉ロッテの救世主となるか。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)
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