柳田、中村晃ら主力欠くなかでも、2位に7ゲーム差つける
■埼玉西武 7-3 福岡ソフトバンク(10日・ヤフオクドーム)
福岡ソフトバンクは10日、本拠地ヤフオクドームで行われた埼玉西武戦に4-7で敗れて48勝32敗4分、2位の北海道日本ハムに7ゲーム差をつけて前半戦を折り返した。試合前には工藤監督が前半戦を総括し、ここまでの戦いを振り返った。
今季の前半戦は苦しい戦いになった。中村晃やサファテ、岩嵜、バンデンハークなどを欠いた状態で開幕を迎え、さらには開幕直後に主砲の柳田が負傷離脱。グラシアルや東浜、今宮、福田など怪我人が続出した。野戦病院状態で、一時は外野手全員が内野手登録の選手となることもあった。
その中で釜元や周東、新人の泉や甲斐野ら新戦力が台頭し、その穴を埋めた。その後も高橋純や椎野といった面々が1軍の戦力に。指揮官も「怪我人が多い中で若い選手が一生懸命頑張ってくれたのは大きかったです。それは野手にしても投手にしても、そういうのカバーしてしっかり試合を作ってくれた。僕らも期待をもって若い選手を送り出して、それに応えて活躍してくれたのは嬉しく思っています。よく頑張ってくれてここまで来れたなと思います」と振り返り、新戦力が好成績の下支えになったと語った。
なかなか戦力が整わない中で迎えた交流戦も、巨人との最終戦までもつれ込みながら、11勝5敗2分と2年ぶりの優勝を果たした。大一番では福田の満塁本塁打に始まり、左肩痛から復帰した和田が復帰後初白星。「負けてはいけないゲーム、勝たなきゃいけないゲームでみんなが集中力をもって1試合を戦い抜いてくれたことが、交流戦も勝つことができて、交流戦以降もここまでの勝ち星を積み重ねてこれた結果になった」と指揮官。ここ1番の勝負強さは際立っていた。
2位と7ゲームの大差をつけて、オールスターブレイクを迎えることとなった福岡ソフトバンク。勝負の後半戦に向けて工藤監督は「今まで通り、3連戦の中で勝ち越すということを目標にやってきていますので、後半戦が始まっても1つ1つ積み重ねていく、というところは変わりはないです」と語る。2年ぶりの優勝にむけて、苦しみながらも、上々の形で前半戦を終えたと言えそうだ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)
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