土肥は5回1失点で今季初勝利、バースデー勝利&結婚を発表
■千葉ロッテ 8-2 埼玉西武(7日・ZOZOマリン)
千葉ロッテ・土肥星也投手が7日、本拠地ZOZOマリンスタジアムの埼玉西武戦に先発し、5回1失点。直後にチームが逆転し、バースデー勝利で今季初勝利。それを支えたのは“2人の正妻”だった。
7月7日七夕。あいにくの空模様の中、この日が24歳の誕生日となる土肥が今季3度目の先発マウンドに上がった。初回はボールが高めに浮きながらも「今日はストレートが良かった」と、自らも手応えを感じていた直球を軸に3者凡退。上々の立ち上がりを見せる。
しかし、「ストライク先行で行こうと思っていたのですが、ところどころ(コースを)狙いすぎて」と制球に苦しんだ土肥は2回以降、毎回得点圏に走者を背負う投球が続いた。そして迎えた5回、連打と2四球で2死満塁のピンチで山川には押し出し四球を与え先取点を許した。
なおも2死満塁でさらなる失点は許されない場面。土肥の1軍登板3試合、バッテリーを組んできた柿沼は冷静に受け止めていた。「前回の東京ヤクルト戦でも押し出しで失点したが、今日に関しては山川さんに長打を打たれてしまったら、一気に(相手に)流れが行ってしまうところだったので逆に良かった」。
2軍時代からバッテリーを組む土肥と柿沼。「結構、投げたい球を投げたい時に要求してきてくれる」と信頼を寄せる柿沼のリードに導かれた土肥。続く森には最後はチェンジアップを内角低めに投じて、空振り三振を奪った。
「(土肥の)一番いいボールはチェンジアップ。それを生かすためにまっすぐやスライダーを使っていきながらになりますが、ここ一番になったらチェンジアップが大事になってくると思っています。逆に回転の綺麗な、スピンの効いたまっすぐを投げられるので、そこで押し込めたりできると思うので、一番はそこのコンビネーションです」。土肥の良さを知り尽くした柿沼とそれに応えた土肥。バッテリーが力を合わせた結果が最高の形となった。
井口監督もバッテリーを絶賛「土肥の一番いいところを引き出してくれた」
試合後、井口監督は「柿沼もいいリードをしてくれましたし、2軍でずっと組んでいますので、土肥の一番いいところを引き出してくれたと思います」とバッテリーを賞賛。気心知れた”恋女房”との二人三脚で窮地を切り抜けた土肥には、直後に味方打線が逆転したことで、誕生日に本拠地初勝利&今季初勝利という最高のバースデープレゼントを得ることとなった。
そんな土肥には、もうひとつ嬉しい報告があった。今年1月、交際していた一般女性の方と入籍していたことを明かした。「キャンプに入る前に入籍したかったので、いい日を選んで入籍しました。朝早起きしてご飯を作ってくれたりと、頑張ってくれています。好きな手料理はコロッケです」と、頬を緩めながら嬉しそうに語り、帰ってから「『疲れた! ご飯作って』って言います!」とのろけて見せた。
本拠地初勝利とあって、お立ち台で初めてもらったマーくんのぬいぐるみを大事そうに抱え、愛妻の待つ家へと帰路についた土肥。試合で好リードを見せた柿沼、そして新たにパートナーとなった新妻、2人の頼もしい“正妻”を得た3年目左腕の今後に期待したい。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)
記事提供: