千葉ロッテ戦で8回途中7安打無失点「要所で“打線”にしなかった。」
■埼玉西武 5-0 千葉ロッテ(6日・ZOZOマリン)
埼玉西武の本田圭佑投手が6日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に先発し、8回途中7安打無失点の粘投で4勝目をあげた。
走者を背負っても慌てることなく自分のリズムを守り続けた。初回は2死からヒットと死球でピンチを作ったが、続く清田を外角の緩いボールでサードライナーに打ち取り窮地を脱した。その後もイニングの先頭打者をヒットで4度出塁させたが、粘って得点を許さなかった。本田は「要所で“打線”にしなかった。1個1個切れていたことが、0点に繋がった」とマリーンズ打線の繋がりを断ったことをこの日の勝因に挙げた。7回まで84球と完封ペースで投球していたが、8回は藤岡、荻野に連打を浴び、1死二、三塁としたところで降板。救援した2番手・平井が後続を断ち、その後も無失点継投でチームは完封勝利をおさめた。
勝利のために、立ち止まることはない。6月22日の阪神戦で打ち込まれた敗戦を機に「ランナーを出してから粘れなかったことを克服したかった」と中6日の調整期間に走者を出してからの投球フォームを見つめ直した。翌週29日のオリックス戦では6回2安打無失点で勝利投手に。さらに中6日が空いたこの日の千葉ロッテ戦では、ボールが高く浮いてしまう悪癖を克服する意識を持ってマウンドに上がった。「意識しすぎてひっかかってしまうボールもあったが、球数少なく、長いイニングをいい感覚で投げることができた」とこの日も手応えをつかみ、「課題を潰していって、ステップアップする意識を持っています」と胸を張った。
課題意識を高く持ち続けているのはプロ入りしてからではない。高校野球を引退後、一度は国公立大学進学を目指し勉強に励んでいたという本田。「自分に必要な勉強をしていました。しっかり準備をして、将来のためにやるべきことはちゃんとやらないといけないと無意識に思っていたんだと思います」と、学生時代から準備を大事にしてきた。結局は国公立大学ではなく東北学院大学にエスカレーター式に進学したが、今度は大学野球の舞台からプロ入りの夢をつかみとった過去がある。この日は8回にピンチを作って降板する形となり、「投げている以上、(イニングを)完了したかった」と自己最長タイの7回1/3でマウンドを譲ったことを悔やんだ。新たな課題を見つけ、また克服。一つ一つ成長していく右腕が、レオのローテーションを守り続ける。
(安藤かなみ / Kanami Ando)
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