今年4月で30歳、外出好きが休養を最優先「毎日必死だよ」
北海道日本ハムの中田翔内野手は今季にかける思いを打ち明けた。今年4月22日に30歳の誕生日を迎え、私生活や肉体の変化を告白。昨オフに3年契約を結んだばかりだが、独自の潔い引退観についても語り、「1年でも長くとか全く考えていない。今を頑張るだけ」と語った。
中田は今季71試合出場し、打率.253、16本塁打、49打点。清宮ら若手が著しい成長を見せる中、今季も主砲として牽引している。
「疲れが抜けなくなってきた。(体の変化は)30歳になって特に感じる。毎日必死だよ」
私生活に変化が表れている。以前は「気分転換になる。オレがおると若い子も気を遣う」と遠征中は外食が中心だった。それが今では休養を最優先。長いペナントレースを見据えたコンディション作りを行っている。
「外に出ても、パッと食べて、すぐに帰ろうぜとなる。遠征中もほとんど出ないね。部屋で缶ビールを2本ぐらい飲んで。休みの日も外に出ないようになってきたね。前は休みの日は外に出たかったけど、今は昼間まで寝て、映画を3本ぐらい見て……。映画好きだからさ。(同じ作品を)リピートしたりね。この前は久々に『タイヨウのうた』を見た。3回目ぐらいだけど、感動した。泣きはしないけど」
今季が3年契約1年目も1年1年が勝負「先のことは分からない」
高校時代から“怪物”として球界をわかせてきた大砲も今季でプロ12年目。これまで師と慕う稲葉篤紀、金子誠らの多くの先輩選手の現役引退に接してきた。自身も現役生活の折り返しを感じ取っている。昨オフに3年で最大10億円の大型契約を結んだものの、1年1年が勝負の考えだ。
「稲葉さんにしても最後のシーズンはその一瞬一瞬に全力を尽くしてやられている感じだった。どうなんだろ……。長いこと残ってまでプロ野球界でやりたいと思っていない。だから、辞め時は意外とあっさりしていると思うよ。たぶん。意外とあっさり『辞めます』と」
「『無理だな』と思ったら辞めるし。先のことなんか、どうなるか分からない。首を切られるかもしれないし。1年でも長くとかいう考えは全くない。今を頑張るだけ」
「40歳現役」などの目標をおかず、1シーズンにベストを尽くす。今季は、このペースでいけば、31本塁打、97打点。キャリアハイ(15年30本塁打、16年110打点)も射程圏だ。
「ある程度やったらいいって言う人もおれば、40、50歳までできる限りやりたいという人もおる。若い選手がどんどん出てくるじゃん。33、34、35歳までやった時に『40歳までやりたい』と思ってくるのかもしれないけど……。だからこそ今を」
28日の福岡ソフトバンク戦からリーグ戦は再開する。首位・福岡ソフトバンクとは3ゲーム差。3年ぶりの日本一へ若手の成長を刺激に変えていく。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)
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