8月は4連勝と好スタートを切ったが、現在は3カード連続負け越し中。気が付けば2位との差が2ゲームとなった福岡ソフトバンク。一方の埼玉西武は大きな連勝がないものの、現在2カード連続勝ち越し中と、現状で見比べると対照的な2チームによる対戦。先発はプロ入りから埼玉西武戦は11勝0敗と得意にしている武田投手と、自身通算100勝がかかる岸投手となった。
伸びのあるストレートに、ブレーキの効いたカーブ。共通項のある投球スタイルで勝負する武田投手と岸投手ともに、初回は3人で相手の攻撃を終える立ち上がりを見せるが、序盤から活発に試合が動く。
2回裏、1死から5番・松田選手が右翼のホームランテラスへの21号ソロ。自身の球団別成績がリーグで唯一打率3割超えの埼玉西武を相手に、本塁打を放ち先制に成功。さらに7番・明石選手が出塁し、8番・鶴岡選手の適時三塁打で2点を先取する。
3回裏にも1点を失い、0対3で迎えた4回表の埼玉西武の攻撃。先頭の秋山選手が四球で出塁し、続く3番・森選手が適時打を放ち1点を返す。その後の好機で5番・浅村選手が初球のフォークを捉え、適時二塁打で同点に。さらにその後も連続四球の後の押し出し死球もあり、一気に逆転に成功する。
援護をもらった岸投手は4回から4イニングス連続で3者凡退に抑える投球を披露。8回に123球目の変化球を捉えられて柳田選手に適時打を浴びるも、直後に味方打線が再び突き放し首位相手に逆転勝利を収めた。
8回127球を投げ、失点4の力投を見せた岸投手が自身通算100勝目。試合後のヒーローインタビューでは「もっともっと勝ちたい」とすぐに気を引き締めた。チームはこれまでの5年間で0勝11敗と一度も攻略することのできなかった武田投手から初勝利。難敵をたたき、3カード連続勝ち越しへ向けまずは幸先良く初戦を制した。
オリックスが北海道日本ハムに敗れたため、埼玉西武が再び5位に浮上。しかし、目指すべきところはそこではない。最後まで諦めずに逆襲を見せ、クライマックスシリーズへの切符を勝ち取ることができるか。
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