父の日ということで、試合前には父親にメールで感謝の気持ち伝える
■埼玉西武 10-6 東京ヤクルト(交流戦・16日・メットライフ)
埼玉西武のドラフト1位ルーキー松本航投手が16日、本拠地メットライフドームでの東京ヤクルト戦に先発し2勝目をあげた。5月19日のオリックス戦であげたプロ初勝利以来、約1か月ぶりの白星は本拠地での初勝利。お立ち台に上がると「ファンの皆さんの応援を力にして、最初から飛ばして投げることができました」と詰めかけたレオ党の声援に感謝した。
立ち上がり、いきなり山田哲に先頭打者弾を右中間スタンドに運ばれ1点を失ったが、気持ちをすぐに切り替えた。続く青木、村上を打ち取り、バレンティンには自己最速の151キロ直球を投げ込んで見逃し三振を奪った。
2回には無死満塁のピンチを招いたが、「ひとりひとり、自分の球を投げることだけを意識した」と落ち着いて後続を断った。2死までこぎつけたところで初回に本塁打を打たれていた山田哲を迎えたが、フルカウントから力のあるストレートで右飛に仕留めて窮地を脱した。
「(ストライクを)取りに行って打たれたら悔いが残る。今日は打たれたとしても、強いボールを投げたかった」と汗をぬぐった松本航。5回2/3で降板し、自己最長イニングの更新とはならなかったが、「5回まで全力で……。それ以降のことは考えずにいました」とがむしゃらに腕を振り、4試合遠ざかっていた白星をようやくつかんだ。
この日は父の日。試合前には父親の昭告さんに感謝の気持ちをメールで伝えたという。2日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)で5回8失点KOされた時には「レベルが高いところでやっているんだし、そういうこともあるよ」とメールで両親に励まされた。次回登板は甲子園での阪神戦が濃厚だが、そこには兵庫県に住む家族も駆けつけて観戦する予定だ。一回り成長した姿で、白星を必ず届けてみせる。
(安藤かなみ / Kanami Ando)
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