昨年は則本投手とマイコラス投手。2018年奪三振王は誰に?
2017年のNPBの奪三振王は、パが楽天の則本昂大投手が4年連続で獲得、セは巨人のマイコラス投手だった。今季の奪三振王を占おう。
規定投球回数の過半数である72イニング以上投げた投手の奪三振率(9イニング当たりの奪三振率)20傑は以下の通り。
〇パ・リーグ
1則本昂大(楽)10.76(185.2回222奪三振)
2菊池雄星(西)10.41(187.2回217奪三振)
3岸孝之(楽)9.65(176.1回189奪三振)
4バンデンハーク(ソ)9.53(153回162奪三振)
5千賀滉大(ソ)9.50(143回151奪三振)
6石川柊太(ソ)9.06(98.1回99奪三振)
7岩嵜翔(ソ)8.21(72.1回66奪三振)
8中田賢一(ソ)8.10(86.2回78奪三振)
9二木康太(ロ)8.04(143.1回128奪三振)
10山岡泰輔(オ)8.02(149.1回133奪三振)
11東浜巨(ソ)7.82(160回139奪三振)
12高梨裕稔(日)7.67(117.1回100奪三振)
13加藤貴之(日)7.43(120回99奪三振)
14上沢直之(日)7.27(91.2回74奪三振)
15野上亮磨(西)7.06(144回113奪三振)
16美馬学(楽)7.04(171.1回134奪三振)
17多和田真三郎(西)6.90(96.2回74奪三振)
18金子千尋(オ)6.88(184.1回141奪三振)
19石川歩(ロ)6.75(97.1回73奪三振)
20西勇輝(オ)6.73(117.2回88奪三振)
パは奪三振率9.00以上の投手が6人。則本投手と菊池投手が10以上と傑出している。奪三振王は、今季もこの2人の争いと見られる。則本投手は昨年8試合連続2桁奪三振のNPB記録を作ったが、7月以降の12登板で2桁奪三振は2回だけ。三振を奪うことよりイニング数を稼ぐことに集中していた。
これに対し菊池投手は7月以降、同じく12回登板したが、2桁奪三振を7回記録。後半戦に関しては菊池投手が奪三振王だった。
さらに昨年、楽天に移籍した岸孝之投手は、キャリアで始めて奪三振率が9.00を超えた。投球スタイルが変化したように思われる。本命則本投手、対抗菊池投手、穴は岸投手ではないか。
セの有力候補は…
〇セ・リーグ
1浜口遥大(De)9.90(123.2回136奪三振)
2メッセンジャー(神)9.76(143回155奪三振)
3畠世周(巨)8.96(72.1回72奪三振)
4マイコラス(巨)8.95(188回187奪三振)
5石田健大(De)8.75(106回103奪三振)
6岩貞祐太(神)8.54(98回93奪三振)
7今永昇太(De)8.51(148回140奪三振)
8能見篤史(神)8.35(128.1回119奪三振)
9菅野智之(巨)8.22(187.1回171奪三振)
10薮田和樹(広)8.02(129回115奪三振)
11ジョーダン(中)7.99(74.1回66奪三振)
12小笠原慎之介(中)7.94(119回105奪三振)
13小川泰弘(ヤ)7.91(124回109奪三振)
14原樹理(ヤ)7.88(131.1回115奪三振)
15ウィーランド(De)7.58(133回112奪三振)
16九里亜蓮(広)7.50(116.1回97奪三振)
17小野泰己(神)7.21(78.2回63奪三振)
18大野雄大(中)7.13(147.2回117奪三振)
19秋山拓巳(神)6.95(159.1回123奪三振)
20岡田明丈(広)6.92(141.2回109奪三振)
セは奪三振率9.00以上の投手が2人。三振の山を築くパワーピッチャーはあまりいない。昨年はマイコラス投手が奪三振王になったが、今年はMLBに移籍。奪三振率で見れば、2年目の浜口投手が有力だ。
昨年は規定投球回数に届かなかったが、昨年の奪三振率のままなら180回を投げれば198奪三振になる。今回の侍ジャパン強化試合は辞退となったが、万全の状態で開幕を迎えられれば、期待は膨らむ。
メッセンジャー投手は、毎年3000球近くを投げる抜群のスタミナを誇る。昨年は故障で終盤に戦線離脱したが、万全の状態であれば有力候補だろう。
奪三振率は低いが、圧倒的な安定感でイニング数を稼ぐ菅野投手も有力だ。奪三振率が9.00を超えたのは2016年の1度だけだが、昨年も奪三振数は2位だった。
このランキング以外では、阪神の藤浪晋太郎投手に注目。2015年に221奪三振でタイトルを取ったが、ローテーションを維持すれば、奪三振数は増える。彼の復活にも注目したい。
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