エースナンバー「18」、昨季の成績は?
投手のエースナンバーと言えば「18」。これは日本だけであってMLBなど海外には通じない。しかし、日本では多くの投手がつけたいと思っている背番号だ。
戦前に若林忠志氏や中尾輝三氏ら名投手がつけたことで、エースナンバーとして定着したとされるが、最近でも松坂大輔投手、田中将大投手などが「18」をつけて活躍した。球団によって少しずつ扱いは違うが、今でも「18」=エースナンバーという印象が定着している。
それでは、2017年に各球団の「18」はどんな成績を残していただろうか。
○パ・リーグ
武田翔太(ソ)6勝4敗
※成績は背番号「30」時のもの、今季から「18」に変更
多和田真三郎(西)5勝5敗
岸田護(オ)0勝0敗
岡大海(日)外野手
藤岡貴裕(ロ)0勝0敗
○セ・リーグ
杉内俊哉(巨)(1軍登板なし)
鈴木翔太(中)5勝5敗
寺島成輝(ヤ)0勝0敗
楽天は、田中将大投手が2013年限りでMLBに移籍してから欠番になっている。北海道日本ハムは外野手の岡選手が「18」をつけている。2016年までは斎藤佑樹投手がつけていた。
セでは、広島が2015年オフに前田健太投手がMLBに移籍してから欠番。阪神は藤川球児投手が2016年に短期間つけて以来、昨年まで欠番。今年からはドラ1ルーキーの馬場皐輔投手が背負う。DeNAも2016年に三浦大輔投手が引退してから欠番となっている。
こうしてみると、それなりに名前が知られた選手が「18」をつけているが、2桁勝利はなし。一時期、大活躍した投手はいるが、現時点では「18」の背番号にふさわしい成績を挙げた投手は見当たらない。
12球団の昨季最多勝利投手の背番号は…
では、各球団の昨シーズン最多勝投手の背番号は何番なのだろうか。
○パ・リーグ
「16」東浜巨(ソ)16勝5敗
「16」菊池雄星(西)16勝6敗
「14」則本昂大(楽)15勝7敗
「19」金子千尋(オ)12勝8敗
「16」有原航平(日)10勝13敗
「64」二木康太(ロ)7勝9敗
○セ・リーグ
「23」薮田和樹(広)15勝3敗
「46」秋山拓巳(神)12勝6敗
「21」今永昇太(De)11勝7敗
「19」菅野智之(巨)17勝5敗
「16」又吉克樹(中)8勝3敗
「29」小川泰弘(ヤ)8勝7敗
昨年の各球団最多勝は、すべて「18」以外の背番号だった。「16」「19」が多いのは、入団時に「18」をすでに先輩投手がつけていたため、若手有望投手がそれに次ぐ背番号を与えられたという経緯が予想される。「64」の二木投手、「46」の秋山投手などは、今後続けて活躍すれば、若い背番号に変更される可能性があるだろう。
中には、現・福岡ソフトバンク監督の工藤公康氏のように活躍しても入団時につけた「47」にこだわり続けた投手もいる。投手によっては、個人的にこだわりがある背番号を持つ場合もある。
エースナンバー「18」は球団の“期待値"を表す背番号とも言える。松坂大輔投手や田中将大投手などのように、エースナンバーにふさわしい活躍をした投手もいるが、そうでなかった投手もいる。
今季の「18」の選手は、期待に応えることができるだろうか?
記事提供: