千葉ロッテ大隣2軍投手コーチも認めるドラ5左腕の可能性 「1軍ローテの力はある」

Full-Count 岩国誠

2019.5.23(木) 15:16

千葉ロッテ・中村稔弥※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)
千葉ロッテ・中村稔弥※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

千葉ロッテのドラフト5位ルーキー中村稔は2軍で4勝を挙げ猛アピール

 5月23日現在、イースタンリーグで25勝14敗4分と好成績を残している千葉ロッテ2軍。その中で、現在リーグ2位の4勝を挙げているのが、ドラフト5位左腕・中村稔弥投手。1軍登板を目指すルーキー左腕は今、何を思い日々を戦っているのか。

「1軍で活躍できるために、2軍で力をつけないといけない」と語る中村稔。ここまで8試合に登板し4勝1敗。その中で毎試合浮かび上がる課題と向き合い続けている。「本当に1試合ごとに違います。フィールディングなどの投球以外のことだったり、配球の組み立てかた、変化球の精度など課題はいっぱいあります。全然、技術も足りないし、まだまだ勉強が必要だと思っています」。一定の成績を上げながらも、目指す舞台を見据えて、その向上心は尽きない。

 その中で、1軍で投げるために特に必要だと感じているのことが「変化球の精度」だ。

「ここでストライクが欲しいという場面でボールになってしまうことがあるので、プロの打者と戦う上では、しっかりと腕を振った中でも、コースに決めていかないといけない」と、その部分を意識しながら、登板試合で各打者と勝負をしている。さらに、中村稔自身は「大学時代からツーシームなどの落ちるボールは磨いてきた」というが「そのボールだけではプロでは通用しないので、スライダーやカーブなど他の球種も磨いていかないといけない」と、投じる変化球全体の質の向上にも余念がない。

 投手の命であるストレートについては、同じ左腕の大隣2軍投手コーチが「高めのストレートで押していける」と語るように、首脳陣からは高い評価を得ており、その高めを使いながら「しっかりまっすぐでファールを打たせてカウントを稼ぐ」ことを意識するよう、コーチ陣の指導を受けながら、自らの投球スタイルを確立に向け、日々鍛錬を続けている。

大隣2軍投手コーチも「1軍ローテーションの力はある」

 鍛錬は投球技術に限ったことではない。「ウエイトは結構、ずっとやっています。自分はまだまだ体も大きくしてやっていかないといけないので、登板日まではウエイトもしっかり、ガンガン重量上げてやっています」と、体力、筋力の強化にも余念がない。

 同期入団で同じ左腕のドラフト3位小島和哉は、既に1軍登板を果たした。その他にも、同学年の岩下大輝や高卒3年目の種市篤暉ら、同世代の若い投手たちが1軍で活躍しているが「まずは自分自身がしっかりと、結果にこだわってやっていきたい」と、周囲に左右されずあくまで自分のやるべきことに集中し、中村稔は日々精進を続けている。「登板する1試合を無駄にせず、その試合で見つかった課題を克服して、1軍で抑えるためにやっていきたい。チャンスが来た時にその一回でつかめるように、まずは2軍で結果を残していきたいと思います」その思いはあくまで一直線だ。

「言われたことを常に100%でやってしまったり、あまり休むことを知らないところがある」と、大隣コーチが気にかけるほど、全力で課題に向きあう中村稔だが「細かいところでレベルアップは必要ですが、1軍ローテーションの力はある」と、その能力は認めている。すべては1軍で勝てる投手になるために――。2軍で自らを磨き続けたルーキー左腕が、その力を発揮する日を思い浮かべながら、ファームでの登板を観戦してはいかがだろうか。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

記事提供:Full-Count

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