5ゲーム差で迎えた首位攻防第1戦。1週間前の札幌ドームでの3連戦は北海道日本ハムが2勝1敗で勝ち越し、今度はヤフオクドームでの3連戦となる。福岡ソフトバンクの先発はリーグトップタイの11勝を挙げている和田投手。北海道日本ハムの先発はチームの勝ち頭・有原投手の2週連続で早稲田大学出身同士の対決となった。
初回、北海道日本ハムは2死から3番・大谷選手が安打で出塁。続く4番・中田選手が外角の直球を鋭いスイングで完璧に捉え、打球はセンターのフェンスを越える16号2ランに。「有原がマウンドに上がる前に先制できてよかった」と有原投手を援護する4番の仕事を果たし、北海道日本ハムがまずは先手を奪う。
有原投手は150キロ近い直球に110キロ前後のカーブを織り交ぜるなど、タイミングを狂わせて相手の反撃を封じ、3回まで無失点に抑える立ち上がりを披露する。
しかし、4回に福岡ソフトバンクが首位の意地を見せる。攻撃前に円陣を組んで士気を高めると、先頭の3番・柳田選手が内角高めの直球に詰まりながらも、強引にスタンドまで運ぶ13号ソロ。そして4番・内川選手からの連打などで1死2,3塁とし、昨日4安打3打点と大活躍の7番・鶴岡選手が外角の変化球を打ち返して同点に。さらに8番・吉村選手が「松田さんがよく走ってくれたので、勝ち越せました」と語った犠飛を放ち、一挙3得点。リードを奪い返す。
初回にいきなり2失点を喫した和田投手だったが、「初回の一発で逆に気持ちがが引き締まった」と語ったように、尻上がりに調子を上げていく。終盤の7回には圧巻の3者連続空振り三振を奪うなど相手を抑え続け、8回2失点の好投でマウンドを降りる。
最終回は守護神・サファテ投手が上がり、大谷選手の安打などで得点圏に走者を進められるも、最後は156キロの剛球でレアード選手をねじ伏せて試合終了。1点を争う白熱の第1ラウンドは福岡ソフトバンクに軍配が上がった。
これでゲーム差は6に広がり、明日の試合で福岡ソフトバンクが勝利すればマジックナンバーが点灯する状況となった。明日の予告先発は福岡ソフトバンクが8勝負け無しの千賀投手。北海道日本ハムが高梨投手という若き右腕同士のマッチアップ。8月は4連勝で息を吹き返した福岡ソフトバンクが勝るか。これ以上負けられない北海道日本ハムが気迫を見せるか。明日の試合からも目が離せない。
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