【試合戦評】苦しい台所事情の中で見せた完封リレー。千葉ロッテが上位追撃へ再加速

パ・リーグ インサイト

2016.8.4(木) 00:00

ZOZOマリンスタジアム(C)PLM
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シーズンも残すところ約40試合程となり、今後を占う意味でも重要な2位と3位の直接対決3戦目。カード勝ち越しを懸けた先発マウンドには千葉ロッテが唐川投手。北海道日本ハムが6年ぶりの先発となる増井投手が上がり試合は始まった。

千葉ロッテの唐川投手は初回から走者を3塁に背負う苦しい立ち上がりとなるが、同級生の4番・中田選手を直球で一邪飛に仕留め、無失点。2回以降も毎回のように走者を背負いながらも緩急つけた投球で相手打者の芯を外し、要所を締めていく。

2010年以来、6年ぶりの先発となった北海道日本ハム・増井投手は、1回、2回、4回といずれも得点圏に走者を背負う投球。しかしセットアッパーとして、守護神として幾度も苦境を乗り越えてきた右腕は、苦しい場面でも低めにきっちり制球し、相手の攻撃を懸命に防ぎ続ける。

中盤までゼロ行進が続き、迎えた6回。唐川投手が1,2塁のピンチを迎えるも、昨日の試合でヒーローとなった杉谷選手から渾身の直球で空振り三振。この大きなピンチを脱出し、直後の攻撃で千葉ロッテが待望の先制点を挙げる。

5回無失点の増井投手に代わり、登板した2番手・鍵谷投手から先頭の3番・角中選手が四球を選び出塁。ここで打席に立った4番・デスパイネ選手が右中間フェンス直撃の一打を放ち、先制点を奪取。さらに6番・鈴木選手の適時二塁打で2点目を奪い、試合の主導権を握る。

援護をもらった唐川投手の投球がやや高めに浮き始めるが、7回の3人を打たせて取り無失点。救援陣にバトンを渡すと、南投手、益田投手とつないで完封リレー。見事逃げ切り勝ちを収めた。

「調子はいいと思うので次もしっかり投げたいと思います」とお立ち台で力強く語った唐川投手。次々に投手陣が離脱する苦しい台所事情で見せた好投。上位を追っていく上での今後の重要なポイントとなるだろう。

これで2位・北海道日本ハム相手に大きなカード勝ち越し。上位2チームをどこまで追い詰められるか、「逆転の千葉ロッテ」の逆襲が始まった。

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