26日でキャンプを打ち上げ、27日からは対外試合を3試合戦う
2年連続の日本一を目指す王者福岡ソフトバンク。2月1日から宮崎・生目の杜運動公園で行ってきた春季キャンプは26日に打ち上げを迎えた。
約1カ月に及ぶ厳しい練習の日々は終わり、27日からは同地での「球春みやざきベースボールゲームズ」を3試合戦い、本格的に実戦の日々へと突入していくことになる。
連覇に向けて戦力の底上げを図ったこのキャンプ。柳田悠岐選手会長の音頭による1本締めを終えたあと、工藤公康監督はこうキャンプを総括した。
「順調にはきていると思います。けが人は出ましたけど、それ以外のメンバーはやるべきことをやって、ここまで来ていると思います。残りの1カ月、追い込むところは追い込んで、やるべきことをやってもう1ランク上げようという話もしている。苦しいキャンプをよく頑張ったと思います」。
高谷裕亮選手、栗原陵矢選手と2人の捕手が負傷したことは誤算以外の何ものでもないが、それを除けば、チームの仕上がりは良好と言える。
キャンプで指揮官が収穫としてあげたのは、まず、若い選手たち、特に投手たちが可能性を示したことだった。
「途中から若い選手がA組に来て、初体験の子もいましたけど、ここからどんどん成長していってほしい。彼らの高い潜在能力というのを見せてもらえたのが収穫だと思います」。
育成の長谷川宙輝投手、野澤佑斗投手がキャンプ中にA組昇格を果たし、27日からは田中正義投手もA組に合流した。B組でも古谷優人投手が150キロ超の真っ直ぐを連発してアピールした。
ただでさえ分厚い投手陣にあって、期待の若手投手が続々と出てくれば、起用する工藤監督としても嬉しい悩みになることだろう。
キャンプ前に明言したレギュラー6人は「自覚を持ってやってくれた」
キャンプが始まる前に工藤監督は、あえて内川選手、松田選手、今宮選手、中村晃選手、柳田選手、デスパイネ選手がレギュラーであることを明言。
その野手陣についての収穫については「レギュラーを言わせてもらって、そのレギュラーの人たちが自覚を持って、自分のやるべきことをやってくれたのは収穫かなと思います」と語っていた。
そして、最大の懸念材料である捕手。高谷選手、栗原選手ともに開幕には間に合わない見込みで、甲斐拓也選手に続く2番手捕手、3番手捕手を若手でやり繰りしなければならない。
2年目の九鬼隆平選手、3年目の谷川原健太選手らが候補となる中で、指揮官は「若いキャッチャーが怪我人が出たことで自分たちがやらないといけないというのをしっかり理解してくれたと思うので、この1カ月しっかり成長してほしいと思います」と期待した。
開幕まで約1カ月。「楽しみな選手は若い子たち。誰ということではなくて、キャッチャーにも、内野にも、ピッチャーにもいますので、そういうところは楽しみにしています。ここからオープン戦に入っていくので、そういうところでアピールしてくれれば、嬉しいかなと思います」と語った工藤監督の期待に応え、一軍の座に食い込んでくる若手はどれだけいるだろうか。
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