2月16日、パ・リーグ6球団とパシフィックリーグマーケティング(以下PLM)が、インターネット試合中継の配信パートナーとして計3社と2018年から2022年シーズンまでの5年間に渡る契約を締結したことを発表した。PLMが運営を行うリーグ公式動画配信サービスの「パ・リーグTV」に加え、今季からはさらに強力なパートナーを得てパ・リーグのインターネット試合中継が行われることになる。
パ・リーグのインターネット試合中継グループに新たに加わるのは、楽天株式会社運営の「Rakuten TV」、Perform Group運営の「DAZN(ダゾーン)」、サービス名称未定ながらもソフトバンク株式会社が運営する新サービスの計3サービス。
今回の契約で対象となる試合は、パ・リーグ公式戦全試合、パ・リーグ主催の交流戦、パ・リーグ クライマックス・シリーズ、そして一部のオープン戦などとなっている。
「Rakuten TV」はアメリカバスケットボールNBAの配信で注目されたが、スポーツだけでなく映画、海外ドラマ、アニメ、バラエティ番組など最新作や過去作を含む18万本以上の豊富なコンテンツを網羅。「DAZN」はサッカーJリーグに加え、欧州サッカーを始めとする様々なスポーツを年間7,500以上の試合で網羅している。これにより、従来以上に幅広い層に対しパ・リーグと野球の魅力を伝える絶好の機会が創出される。
今回の契約について、PLM執行役員CCOの森野貴史氏は「パ・リーグ6球団とPLMは、より多くの強力なインターネット試合中継配信パートナーと複数年に渡る契約を締結できた。これまで以上に多様な接点をファンの皆さまと持つことができ、より多くの試合を観戦していただく絶好の機会を創出できる。プロ野球の新しいファンを増やすために、5シーズンに渡り各パートナーと協力しながら魅力なコンテンツを市場に届けたい」と今後の展望を見据える。
他方で、PLMが運営している「パ・リーグTV」にとっては、これまで以上に自身の存在意義が問われているようにも見える。「だからこそ、『リーグ公式動画配信サービスとは何か』を改めて見直し、我々のコアターゲットはどこか、そしてファンの皆さまがリーグ公式動画配信サービスに求めるものは何かをきちんと精査した上で新たな施策を進めていく」と同社マーケティング室長CMOの荒井勇気氏は語る。
今や映像視聴はTVに限らず、ファンのニーズに即した多様な様式が求められる。時代の変化に即した社会全体の流れに、パ・リーグはより強力なパートナーを得て動き出した。「リーグビジネス」のあるべき姿に向けて進むパ・リーグは、これからどれだけの「新しいファン」を増やしていけるのか、注目したい。
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