「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」出場選手

パ・リーグ インサイト

2017.11.15(水) 00:00

11月16日から19日の4日間にわたって、「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」が、東京ドームで開催される。出場チームは日本、韓国、チャイニーズ・タイペイの代表だ。各国の出場選手は24歳以下(1993年1月1日以降生まれ)または入団3年以内の選手と、オーバーエイジ枠3選手の計25名。ここでは、稲葉監督の初陣でもある今大会の代表に選出されたパ・リーグの選手たちを紹介する。

【北海道日本ハム】
・堀投手
代表最年少の高卒新人左腕。ファームでは11試合に登板し、防御率1.98の好成績を残す。一軍では中継ぎとして3試合に登板し、9月29日の楽天戦で初先発。5回1失点の好投で大器の片鱗を見せた。高卒ルーキーながら代表に選抜されたことを意気に感じて、2年目の来季に役立つなにかを持ち帰りたい。

・近藤選手
今季6月頭まで4割超の打率をキープし、日本球界初の4割打者誕生かと話題を集めた。シーズン中盤にヘルニア手術によって戦線離脱を余儀なくされるが、終盤に一軍復帰した後も好調な打棒を見せ付け、規定未到達ながら打率.413、出塁率.567を記録。その天才的な打撃センスで、侍ジャパンでも打線をけん引したい。

・松本選手
プロ6年目の今季は115試合に出場し、5本塁打、打率.274をマーク。交流戦ではリーグトップの打率.396の成績で日本生命賞を受賞した。リーグ5位に沈み、苦しんだチームにとっては、来季に向けた希望の象徴とも言うべき存在となっている。

【楽天】
・オコエ選手
高卒2年目ながら、走・攻・守の三拍子揃った期待の若手。今季は怪我の影響で出遅れるも、8月に一軍に昇格するとレギュラーの座をつかむ。昨季1割台に終わった打率も.300と大きく数字を伸ばし、果敢な走塁でもチームを盛り立てた。かつて甲子園を沸かせたスター候補が、再び全国に名を轟かせるような活躍を見せてくれることに期待したい。

【埼玉西武】
・野田投手
埼玉西武の中継ぎ左腕として、2年目の今季、ブレイクを果たした。38試合に登板し、防御率1.98という好成績を残す。ストレートを軸にスライダー、シュートを織り交ぜる投球で被打率は驚異の.171。代表の舞台でもしっかりと自分の仕事をこなしてくれるだろう。

・多和田投手
2年目の今季は勝ち星こそ伸びなかったが、防御率は前年の4点台から3.44と改善した。8月12日の千葉ロッテ戦と19日の北海道日本ハム戦で、2試合連続の完封勝利をマーク。11月13日に行われた埼玉西武との練習試合では先発を務め、2回無失点で終えた。チームを勝利に導く投球に期待したい。

・平井投手
1年目の今季から安定感抜群の投球を見せ、シーズンを通して埼玉西武のブルペンを支えた。42試合に登板し、防御率は2.40。サイドハンドから投じる鋭いスライダーを武器に高い奪三振率を誇る。一軍の舞台で積んだ経験を生かして、他国の代表と渡り合いたい。

・源田選手
ルーキーイヤーの今季、遊撃手として開幕スタメンの座を勝ち取る。華麗な守備で正遊撃手を務めるのみならず、2リーグ制導入後の新人として56年ぶり4人目のフルイニング出場を果たし、新人歴代単独3位となる155安打も記録した。今度は代表の舞台で、ファンを「たまらん」と言わせてほしいものだ。

・外崎選手
内外野をこなすユーティリティプレイヤー。今季は4月半ばからスタメンに定着し、内外野を守れる器用さとパンチ力のある打撃で自身初の規定打席に到達した。10本塁打を放ち、リーグ5位の23盗塁もマーク。代表の練習試合でも結果を残したが、侍ジャパンではどのような役割を任されるだろうか。

・山川選手
強力埼玉西武打線の4番に座る和製大砲。今季圧倒的なパワーと繊細さを兼ね備えた打撃で周囲を圧倒した。最終的には78試合に出場し、打率.298、23本塁打、61打点の成績を残す。侍ジャパンでも4番として大爆発が期待される山川選手。彼の前にどれだけ走者を出せるかが今大会の鍵となるかもしれない。

【千葉ロッテ】
・中村選手
背番号「8」を継承したミスター・ロッテ候補。今季はファーム降格も味わうが、中盤から調子を上げていく。最終的に9本塁打を放ち、打率.275を記録した。パンチ力のある打撃と身体能力を生かした守備で代表レギュラーの座を勝ち取り、存在感を示したい。

・田村選手
伊東前監督の下で育て上げられた若き正捕手。今季も132試合に出場し、リーグトップの盗塁阻止率をマークするなど、扇の要として苦しむチームを支えた。右方向に強い当たりを打てる打撃も魅力的だ。持ち前の明るさでも代表ベンチを盛り上げてもらいたい。

【オリックス】
・近藤投手
2年目の今季は、守護神・平野投手に次ぐチーム2位の55試合に登板し、チーム最多タイの25ホールドをマーク。シーズンを通してフル回転し、ブルペンを支えた。侍ジャパンでも勝ちパターンの一角として計算できる右腕。得難い経験を積んで自身の糧としてほしい。

・若月選手
今季は自己最多の100試合に出場。打撃に課題が残る一方で、守備、リード面では成長を見せた。今回、代表に招集された捕手は全員パ・リーグの選手であり、その中で若月選手は最年少だ。この大舞台が、多くの学びを得るまたとない好機となるだろう。

【福岡ソフトバンク】
・甲斐選手
福岡ソフトバンクの若き女房役。同期の千賀投手とプロ野球史上初の育成出身バッテリーを組んだことでも話題を集めた。今季チームの捕手の中で最多の103試合に出場し、自身初のゴールデングラブ賞を受賞するなど大ブレイク。12球団最速の二塁送球タイムを誇る強肩で、侍ジャパンの投手陣を引っ張りたい。

・上林選手
今季外野に定着し、シーズンを完走した。自身初の規定打席に到達し、13本塁打、打率.260の成績を残す。ポストシーズンで力を発揮できず、歓喜の輪から外れて1人涙を流した姿は記憶に新しい。打撃フォームが似ている稲葉監督のもと、自身やチームにとって価値あるものを持ち帰りたい。

以上、パ・リーグからは16名の選手が侍ジャパンに選出された。シーズンで結果を残し、日の丸を背負うことになった若き侍たち。「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」における活躍はもちろんのこと、今大会で経験を積んだ彼らの将来に、今から期待が高まるばかりだ。

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