2014年から5年連続奪三振王も「狙おうとしてるわけじゃない」
昨年はキャリアワーストタイの10勝(11敗)に終わったものの、187Kで5年連続の奪三振王に輝いた則本昂大投手。もっとも、200奪三振に届かなかったのは、ルーキーイヤーの2013年以来。今季もエースとしてチームを牽引する右腕が抱く、三振への“こだわり”とは……。
2014年から取り続けている奪三振王のタイトル。もっとも、則本自身はこの“代名詞”について「三振のタイトルを取るために野球やってるわけじゃないので。狙おうとしてるわけじゃないですけど、取れたらいいなとは思います」と淡々と話す。「一応、武器ではあるので。でも、取れなかったら取れなかったでいいかなって感じです」。三振の“数“にこだわりはない。
当然ながら、チームの勝利が最優先。そのために必要な三振は取りに行く。「カウントだったり、状況だったり、相手のバッターだったり、というのがあるので。ここは取りにいきたいなって場面は絶対に試合をやっていたらあるので、その時に取れるようにとは思ってやっています」。勝負どころで奪う三振には、より価値がある。
そんな「奪三振王」則本が、状態を確かめるための材料の1つとして参考にしているのが、近年流行りの「回転数」。実際に「こだわりとかは別にない」と言うものの、「今の自分の状態を知る一つの(材料)。そういう部分で気にはします」と話す。一般的に、直球の回転数は高いほうがいいとされるが、則本は「純粋に回転数が良かったからといって、いい球かと言われたらそうじゃないので」と明かす。「軸だったり、色んなものがあるのであれですけど、一応、自分の指標というか、チェックポイントみたいものです」。東北楽天が初の日本一に輝いた2013年に鮮烈なデビューを飾り、球界を代表する投手として活躍を続けてきた右腕には、当然ながら回転数以外にも様々な「チェックポイント」があるのだろう。
昨季はチームも最下位に終わり、悔しいシーズンとなった。開幕に向けて、エースは「去年はこの時期に怪我しちゃったんで。それさえなければやれる自信はある。とにかく怪我無くやりたい」と決意を示す。勝負どころで三振を奪い、チームを勝利へ導く――。今年も則本の闘志あふれる投球に期待したい。
(Full-Count編集部)
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