午前中はランニングメニューだけという異例のキャンプ初日
福岡ソフトバンクの工藤公康監督は宮崎春季キャンプ1日目を「いい初日でした」と満足気に振り返った。
晴天に恵まれた宮崎市生目の杜運動公園。福岡ソフトバンクの春季キャンプ初日は、アップの後も午前中はランニングメニューだけという、異例の“ボールを握らないキャンプイン”となった。工藤監督は選手たちのアップを見届けると、ランニングメニューが行われる多目的グラウンドBに移動。昼食後はB組ブルペンやA組ブルペンをはじめ、キャンプ地内を積極的に動き回った。
「(ランニングで)心拍数を上げないと回復する力は身につかない。ケガしない身体を作るためにも、第1クール(3日まで)、第2クール(5日~7日)ではしっかりやってもらう」と、今後もランニングメニューが入ることを示唆。「まあ、明日(2日)は軽めにして3日はまたしっかり走ってもらう」と、過剰な調整にならないことは考慮するとした。
選手の仕上がりについては「自主トレでしっかり鍛えてきた選手もいれば走り込みが足りないなと思う選手もいた」と鋭い指摘をしながらも、全体的にはキャンプ初日に確かな手応えを感じていたようだ。
昨年は春季キャンプ中に故障が相次ぎ、緊急の支配下登録や補強を強いられた。同じ過ちを繰り返さないためにも、曜日の関係で3勤1休が続く日程をうまく利用してランニングメニューを多く取り入れたケガに強い身体作りに専念させる。リーグ内でも大きな補強がない福岡ソフトバンクにとって、現有戦力がシーズンを通して自分の仕事をこなすことこそ、一番の補強となるはずだ。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)
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