東北楽天は期待大? メジャー35発の大砲も…12球団新助っ人を実績で“格付け”【パ編】

Full-Count

2019.1.29(火) 10:26

今季から千葉ロッテに加入するケニス・バルガス※写真提供:Full-Count(写真:Getty Images)
今季から千葉ロッテに加入するケニス・バルガス※写真提供:Full-Count(写真:Getty Images)

メネセス、バルガス、ブラッシュは昨季3Aで本塁打量産

 2019年のプロ野球も、いよいよキャンプインが目前に迫ってきた。球春到来となる2月1日まで、あと3日。ファンが待ちに待った時がついにやってくる。

 キャンプが目前となり、各球団の戦力編成もほぼ固まったと言えるだろう。今オフは巨人や阪神、東北楽天、北海道日本ハムなどが積極的な補強を見せ、特に巨人は9選手と多くの新戦力をチームに迎え入れた。この新戦力、とくに助っ人外国人の働きはチームの浮沈に直結するだけに、何としても働いてもらわねばならない存在だ。

 では、今季、各球団が補強した新助っ人たちは、これまでにどれほどの実績を残した選手なのか。メジャーでの実績があるのか、ないのか。日本球界と米球界は全くの別物で、MLBでの実績がある選手でも、活躍できないことはザラにある。とはいえ、やはりこれまでの成績は期待値を図る上でも1つの物差しとなる。

 では、各球団の新助っ人たちを、これまで実績から“格付け”し、上位3人をピックアップ。今回はパ・リーグ編だ。

○パ投手
3タイラー・エップラー投手(26歳、オリックス)
2018(MLB)登板なし
2018(3A)28試合13勝6敗0セーブ0ホールド 3.59
MLB通算 登板なし
3A通算55試合21勝15敗0セーブ2ホールド 4.20

 オリックスが獲得したエップラーは先発タイプの右腕。先に挙げたメネセスと同じ26歳と若く、メジャーでの成績はない。昨季は3Aで28試合に登板、うち25試合で先発して2桁13勝(6敗)をマークし、防御率3.59もまずまず。西、金子が抜けた先発ローテの一角を担ってもらいたい投手だ。

2アラン・ブセニッツ投手(29歳、東北楽天)
2018(MLB)23試合4勝1敗0セーブ0ホールド 7.82
2018(3A)27試合2勝3敗7セーブ3ホールド 2.48
MLB通算51試合5勝2敗0セーブ2ホールド 4.58
3A通算67試合7勝4敗10セーブ12ホールド 3.00

 東北楽天の新守護神候補として加入したブセニッツ。昨季もメジャーで23試合の登板実績を誇り、通算でも51試合に登板している。昨季は3Aで27試合に投げて2勝3敗7セーブ3ホールド、防御率2.48の好成績。東北楽天には昨季途中から守護神を務めたハーマンもおり、2人が勝利の方程式を担うことになるか。

1ジョニー・バーベイト投手(26歳、北海道日本ハム)
2018(MLB)7試合0勝0敗0セーブ2ホールド 12.15
2018(3A)33試合0勝3敗12セーブ3ホールド 1.45
MLB通算44試合1勝3敗0セーブ3ホールド 6.14
3A通算105試合7勝7敗22セーブ13ホールド 2.10

 北海道日本ハムが獲得したバーベイトは先発、中継ぎ、どちらもこなせる右腕。昨季はタイガースでメジャー7試合に登板、通算でも44試合の登板実績がある。昨季は3Aで33試合に投げて、先発2試合、中継ぎ31試合。防御率1.45と好成績を残しており、WHIPも0.94と優秀。3A通算でも105試合で防御率2.10と好成績を残しており、期待がかかる助っ人だ。

○パ打者
3ジョーイ・メネセス(26歳、オリックス)
2018(MLB)出場なし
2018(3A)130試合492打数153安23本82点 .311
MLB通算 出場なし
3A通算130試合492打数153安23本82点 .311

 オリックスが獲得したメネセスは26歳。まだ若いのもあって、メジャーでの出場経験はない。それどころか3Aでも昨季の1シーズンだけしかプレーしていない。だが、初の3Aで130試合に出場して打率.311、23本塁打82打点の好成績を残しており、オリックスファンにとっては楽しみな存在。ロメロ、マレーロとどう共存、起用していくか、西村新監督の起用法にも注目だ。

2ケニス・バルガス(28歳、千葉ロッテ)
2018(MLB)出場なし
2018(3A)130試合463打数111安21本73点 .240
MLB通算236試合783打数197安35本116点 .252
3A通算315試合1093打数267安51本181点 .244

 千葉ロッテ待望の長距離砲のバルガス。昨季はメジャー出場はなかったが、通算で236試合の出場実績があり、打率.252、35本塁打を記録。昨季は3Aで21本塁打を放ち、オフに行われていたプエルトリコのウインターリーグでは31試合で打率.376、6本塁打20打点、OPS1.140という数字を残してMVPになっている。

1ジャバリ・ブラッシュ(29歳、東北楽天)
2018(MLB)24試合39打数4安0本1点 .103
2018(3A)83試合287打数91安29本68点 .317
MLB通算123試合274打数51安8本22点 .186
3A通算318試合1058打数290安94本244点 .274

 昨季、エンゼルスで大谷翔平投手ともチームメートだった大砲ブラッシュ。メジャーでは24試合の出場にとどまったものの、傘下3Aでは83試合で29本塁打という驚異的なペースでアーチを量産。打率.317と高いアベレージも残した。3A通算でも318試合で94本塁打、打率も.274とまずまずの数字を残しており、期待値は高いだろう。

番外 王柏融(25歳、北海道日本ハム)
2018(CPBL)118試合453打数159安17本84点 .351
CPBL通算378試合1484打数573安86本319点 .386

 台湾プロ野球(CPBL)のラミゴからポスティングシステムを利用して北海道日本ハムに加入した“大王”こと王柏融。2016年に史上最高となるシーズン200安打を記録し、打率.414をマーク。2017年には打率.407、31本塁打101打点で3冠王に輝いた。通算打率は驚異の.386。台湾球界での成績のため、扱いは「番外」とした。

 助っ人外国人が活躍できるかどうかは、フタを開けてみなければ、分からないもの。上記の選手が期待通りに活躍できるか、否か。はたまた、それほどの実績がなかった選手が日本に来て一気に花開かせることがあるのか。2019年のプロ野球も、楽しみだ。

(Full-Count編集部)

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