打線の奮起で、今季最後の胴上げを。「SMBC日本シリーズ2017」第5戦

パ・リーグ インサイト

2017.11.2(木) 00:00

福岡ソフトバンクと、セ・リーグのクライマックスシリーズ覇者・横浜DeNAによる頂上決戦「SMBC日本シリーズ2017」が、10月28日に幕を開けた。今回の日本シリーズでは、予告先発制が採用されず、その視点からも新たな楽しみ方ができる。ここでは、福岡ソフトバンクと横浜DeNAの過去の対戦成績を振り返り、11月2日に行われる第5戦の注目ポイントを挙げたい。

【福岡ソフトバンクの横浜DeNA戦 過去の対戦成績(交流戦)】
2005年 5勝1敗 打率.303 防御率2.38
2006年 5勝1敗 打率.291 防御率2.67
2007年 0勝4敗 打率.246 防御率4.46
2008年 4勝0敗 打率.270 防御率.2.12
2009年 4勝0敗 打率.273 防御率2.50
2010年 2勝2敗 打率.268 防御率5.40
2011年 3勝1敗 打率.336 防御率3.34
2012年 1勝2敗1分 打率.244 防御率2.06
2013年 3勝1敗 打率.250 防御率2.00
2014年 2勝2敗 打率.289 防御率3.18
2015年 2勝1敗 打率.270 防御率1.93
2016年 3勝0敗 打率.330 防御率2.00
2017年 2勝1敗 打率.247 防御率3.12

2005年から始まった交流戦、福岡ソフトバンクの横浜DeNAとの通算対戦成績は36勝16敗1分で、福岡ソフトバンクが貯金20を蓄えている。直近の5年で12勝5敗とこちらも大きく勝ち越し。この数字だけで判断すれば、日本シリーズは福岡ソフトバンクがやや優勢であると言えるだろう。

今回の日本シリーズはヤフオクドームで始まったが、初戦は福岡ソフトバンクが2桁得点で完勝し、その後の接戦も制して鮮やかな3連勝を決めた。しかし、日本一に王手をかけた状態で臨んだ11月1日の第4戦。もう後がない横浜DeNAが、セ・リーグクライマックスシリーズ覇者の意地を見せた。ルーキーながらこの大一番で先発を任された濱口投手が、8回途中まで無安打無得点の快投を披露し、打っては女房役の高城選手が3安打1本塁打3打点。福岡ソフトバンクは2安打無得点に抑え込まれ、日本シリーズ初の敗戦を喫した。

2日に横浜スタジアムで行われる第5戦は、福岡ソフトバンクが3勝1敗、横浜DeNAが1勝3敗で迎える。依然福岡ソフトバンクがリードを握っているとはいえ、短期決戦は何が起こるか分からない。ルーキー左腕の歴史に残る快投で、横浜DeNAが勢い付く可能性は充分にあるだろう。

【福岡ソフトバンクの主力打者・日本シリーズ成績】
柳田選手:4試合16打数6安打0本塁打3打点 打率.375
今宮選手:4試合14打数1安打0本塁打2打点 打率.071
デスパイネ選手:4試合15打数5安打0本塁打3打点 打率.333
内川選手:4試合14打数3安打0本塁打1打点 打率.214
中村晃選手:4試合10打数1安打0本塁打2打点 打率.100
松田選手:4試合15打数2安打0本塁打0打点 打率.133
明石選手:3試合6打数2安打0本塁打0打点 打率.333
川島選手:4試合8打数2安打0本塁打1打点 打率.250

1日の試合では、鶴岡選手と柳田選手の2安打のみに終わった福岡ソフトバンク打線。初戦で2桁得点をマークしたものの、それ以降の3試合は7得点11失点と、僅差の試合を競り勝ってきた経緯がある。「勝利の方程式」は相変わらず盤石だが、終盤までリードを保っていなければ真価が発揮されない。横浜DeNAの本塁打が5本であるのに対し、福岡ソフトバンクは長谷川勇選手の1本のみというのも寂しい数字だ。投手はもちろんだが、2日の第5戦において、打線にはより一層の奮起が求められる。

日本シリーズ第5戦は18時半からプレイボール。無敗での日本一は夢と消えたとはいえ、ここで福岡ソフトバンクがパ・リーグ王者の強さを見せ付け、ついに2年ぶりの頂に上り詰めるのか。望みをつないだ横浜DeNAが劣勢をひっくり返し、更なる「下剋上」を現実のものとするのか。頂上決戦に相応しい熱い戦いを期待したい。

記事提供:

パ・リーグ インサイト

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE