10月28日からヤフオクドームで開幕した「SMBC日本シリーズ2017」。第1戦、第2戦と連勝した福岡ソフトバンクは、2勝0敗で乗り込む敵地での初戦の先発を、武田投手に託す。前回登板の「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第5戦では、7回無失点の好投で見事チームをクライマックスシリーズ優勝に導いた。本拠地に戻った横浜DeNA打線に勢いを与えない快投を期待したい。

3連勝で日本一に王手をかけたい福岡ソフトバンクは1回表、1番・柳田選手が右安打で出塁すると、初球から盗塁を決める。その後、今宮選手の犠打などで2死3塁の好機を作ると、4番・内川選手がフェンス直撃の適時二塁打を放ち、3戦連続となる先取点を奪った。

1回裏、先発の武田投手は制球が定まらず。横浜DeNA打線に連続で四球を与えるが、女房役の高谷選手が盗塁を2度阻止する好プレーを見せ、初回を無失点で切り抜ける。

4回表、福岡ソフトバンクが足を絡めて追加点を奪った。先頭の中村晃選手が粘って四球で出塁し、1死から7番・明石選手が中安打を放つ。その後再三の牽制もかいくぐって盗塁を決め、1死2,3塁の好機を呼び込むと、続く高谷選手がこの好機を逃さず2点適時打。2つの盗塁を阻止した福岡ソフトバンクの扇の要が打撃でも魅せ、3対0とリードを広げた。

横浜DeNAの上位打線を抑え試合の流れを完全に掌握したい福岡ソフトバンクだが、4回裏、1死からロペス選手にソロを浴びる。以降のピンチは武田投手が切り抜けて、横浜DeNA打線のそれ以上の反撃を許さなかったものの、試合中盤からわずか2点差という緊迫の展開が続くことに。

6回裏、再び試合が動く。5回途中から登板した2番手・石川投手が横浜DeNA打線に攻められ1死2,3塁のピンチ。ここで福岡ソフトバンクは嘉弥真投手にスイッチするが、柴田選手に粘られて四球を選ばれ、1死満塁となる。後を託された森投手が2死満塁としたものの、倉本選手が11球粘った末、執念のヘッドスライディングで適時内野安打をもぎ取る。スコアは3対2となり、ついに横浜DeNAが1点差に詰め寄った。なおも続く2死満塁の場面では、桑原選手の当たりを中村晃選手が好捕して、福岡ソフトバンクが1点リードを死守した。

福岡ソフトバンクは、7回裏・モイネロ投手、8回裏・岩嵜投手という必勝パターンをつぎ込む。1点リードのまま迎えた9回裏は、もちろん絶対的守護神・サファテ投手が登板。さすがの投球で横浜DeNA打線に反撃の隙を与えず。試合はそのまま3対2で福岡ソフトバンクが勝利した。

両チームともに総力を投じ、4時間にも及んだ日本シリーズ第3戦は、2度の満塁のピンチを最少失点で切り抜けた福岡ソフトバンクに軍配。投打をかみ合わせて3連勝を決め、ついに日本一に王手をかけた福岡ソフトバンク。2年ぶりの歓喜の瞬間まであと一歩だ。