名クローザーや天才打者も…平成最後の野球殿堂入りから漏れた名選手は

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2019.1.15(火) 20:22

野球殿堂入りが決まった立浪和義氏、権藤博氏、脇村春夫氏(左から)※写真提供:Full-Count(写真:細野能功)
野球殿堂入りが決まった立浪和義氏、権藤博氏、脇村春夫氏(左から)※写真提供:Full-Count(写真:細野能功)

今年は立浪氏、権藤氏、脇村氏の3人が殿堂入り

 公益財団法人野球殿堂博物館は15日、平成31年の野球殿堂入りを発表した。競技者表彰には「プレーヤー表彰」と「エキスパート表彰」の2部門があり、「プレーヤー表彰」では立浪和義氏が287票(77.4%)で、「エキスパート表彰」では権藤博氏が102票(76.7%)を集め、殿堂入りした。また特別表彰では、元日本高野連会長の脇村春夫氏が選ばれ、これで殿堂入りは204人となった。

 殿堂入りに相応しい実績を残した面々が選ばれた一方で、惜しくも今年殿堂入りとはならなかった名プレーヤーもいる。その中には日米通算で、打者で2000本安打、投手では200勝以上もしくは250セーブ以上を記録した名球会プレーヤーたちの名も。今年度の殿堂候補者の中で、名球会入りしている人物は8人いた。

○高津臣吾
 1990年にドラフト3位で東京ヤクルトへ。アンダースローからのシンカーを武器に日本だけでなく、メジャー、韓国、台湾、独立リーグも渡り歩いた日本を代表するクローザーだった。現在は東京ヤクルトの2軍監督。NPB通算598試合に登板し、36勝46敗286セーブ、防御率は3.20。

○野村謙二郎
 1998年にドラフト1位で広島に入団。3拍子揃った遊撃手として、1995年にはトリプルスリーも達成した。2010年から2014年までは広島で監督も務めた。通算1927試合、7095打数2020安打、169本塁打765打点、打率.285。

○小久保裕紀
 1993年に福岡ダイエー(現福岡ソフトバンク)に、逆指名で入団。右の長距離砲として大活躍しただけでなく、類稀なるキャプテンシーも発揮。2017年のWBCでは侍ジャパンの監督を務めた。通算2057試合に出場し、7474打数2041安打413本塁打1304打点、打率.273。

○石井琢朗
 1988年にドラフト外で大洋(現横浜DeNA)に投手で入団。1992年に内野手に登録変更となると、遊撃手として活躍した。1998年にはリードオフマンとしてマシンガン打線を牽引して、38年ぶりのリーグ優勝を呼び込んだ。現在は東京ヤクルトの1軍打撃コーチ。通算2413試合8638打数2432安打102本塁打670打点、打率.282。

今年は33人が候補となるも、殿堂入りは3人だけ

○前田智徳
 1989年にドラフト4位で広島入り。1年目から56試合に出場すると、2年目でレギュラーに定着。“天才打者”と称され、ベストナイン4度、ゴールデングラブ賞4度を誇る名外野手だった。通算2188試合に出場し7008打数2119安打295本塁打1112打点、打率.302。

○宮本慎也
 PL学園、同志社大、プリンスホテルを経て、1994年のドラフトで東京ヤクルトを逆指名し、2位で入団。守備の名手として3年目にレギュラーの座を掴むと、卓越した守備とシュアな打撃、そして小技を駆使して活躍した。通算2162試合7557打数2133安打62本塁打578打点、打率.282。 

○アレックス・ラミレス
 2001年にパイレーツから東京ヤクルトへ加入し、巨人、横浜DeNAで2013年まで13年間にわたってNPBでプレー。首位打者1回、最多安打3回、本塁打王2回、打点王4回と輝かしい実績を残し、外国人選手で初の名球会入りを果たした。現在は横浜DeNAの監督を務める。NPB通算1744試合6708打数2017安打380本塁打1272打点、打率.301。

○柴田勲
 1962年に巨人に投手として入団。日本におけるスイッチヒッターの先駆者とも言われる。俊足を武器にセ・リーグ最多の通算579盗塁をマーク。巨人一筋20年で通算2018安打、194本塁打、708打点、打率.267。

 プレーヤー表彰は、現役を引退したプロ野球選手で引退後5年以上経過すると殿堂入りの資格が発生し、その後15年間が選考対象となる。野球報道に関して15年以上の経験を持つ委員(約300人)が投票し、75%以上得票した人物が殿堂入りとなる。

 エキスパート表彰は、現役を引退したプロ野球のコーチ、監督で引退後6か月以上経過している人物、または現役を引退し21年以上経過したプロ野球選手が対象となる。殿堂入りした人物(約30人)、競技者表彰員会の幹事と野球報道に関して30年以上の経験を持つ委員(約70人)が投票し、75%以上得票した人物が殿堂入りする。

【平成31年プレーヤー表彰候補者】※新たな候補者
立浪和義
高津臣吾
川相昌弘
野村謙二郎
T.ローズ
小久保裕紀
桑田真澄
石井琢朗
城島健司
佐々岡真司
田口壮
赤星憲広
石井一久※
桧山進次郎※
前田智徳※
宮本慎也※
山崎武司※
A.ラミレス※

【平成31年エキスパート表彰候補者】※は新たな候補者
権藤博
R.バース
田淵幸一
柴田勲
大沢啓二
足立光宏
加藤秀司
土橋正幸
長池徳士
松岡弘
岡田彰布
中畑清
尾花高夫※
掛布雅之※
梨田昌孝※

(Full-Count編集部)

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