昨季は打率.213、打撃フォーム改良&バットも変更
福岡ソフトバンクの甲斐拓也捕手が11日、沖縄県内で行っている自主トレを公開した。チームメートの堀内汰門捕手らとともに前日からスタートさせた自主トレでは、キャッチボールやティー打撃で汗を流すと、軽めのフリー打撃も行った。
昨年の広島との日本シリーズでは6連続盗塁阻止を記録し、シリーズわずか2安打にもかかわらず、MVPを獲得。一躍、時の人となったが、2019年を迎えて気持ちも一新。「年が明けて気持ちは切り替えている。今季はより一層、レベルアップできるようにしたい」と表情を引き締めた。
「すべての部分でレベルアップしないといけない」と、総合力の向上を掲げる中、特に重点を置くのはバッティング。12球団トップの盗塁阻止率.447をマークするなど守備での貢献が光る一方で、打率は.213。試合中盤で代打を送られるシーンも目立ち、オフの契約更改の席でも球団から指摘された。
「打率は最低でも.250と言われますけど、.250では納得できない。.280とかは打ちたい。それくらいでないとチームに貢献できないと思っています」と語る甲斐。打力向上に向けて、昨季終盤に好感触を得た、やや左足を開き、両目で投手を見る打撃フォームに磨きをかける。バットもこれまでのタイ・カップ型から、通常のグリップエンドの形にする。
「打てるようになりたい。去年の成績も全然。キャッチャーですけど、打者の1人」と語る甲斐。今では侍ジャパンの常連にもなり、球界を代表する捕手となったが、「まだまだアピールしないといけない立場。ポジションを掴まないといけないと思っている」という意識は変わらない。“守備型捕手”からの脱却。“甲斐キャノン”は、打撃でもチームに貢献し、ファンを沸かせてみせる。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)
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