数字で占うクライマックスシリーズ ファイナルステージ第4戦の展開

パ・リーグ インサイト

2017.10.20(金) 00:00

福岡ソフトバンクホークス・松田宣浩選手(C)パーソル パ・リーグTV
福岡ソフトバンクホークス・松田宣浩選手(C)パーソル パ・リーグTV

10月18日から幕を開けた「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ(以下クライマックスシリーズファイナルステージ)。第3戦では、楽天の先発マウンドにエース・則本投手が上がり、福岡ソフトバンクは和田投手を立てて迎え撃った。しかし大方の予想を覆し、試合は打撃戦に。中村晃選手の決勝弾で福岡ソフトバンクが勝利し、これでファイナルステージの勝敗は両チーム2勝2敗の五分となった。

ここでは21日の予告先発や両チームの対戦成績などをもとに、福岡ソフトバンクと楽天が激突するファイナルステージ4戦目の試合展開を占う。

【過去5年の公式戦対戦成績】
2013年福岡ソフトバンク:12勝 楽天:12勝
2014年福岡ソフトバンク:12勝 楽天:12勝
2015年福岡ソフトバンク:16勝 楽天:8勝1分
2016年福岡ソフトバンク:16勝 楽天:8勝1分
2017年福岡ソフトバンク:13勝 楽天:12勝

2015年からの2年間は福岡ソフトバンクが8つの勝ち越しを果たすも、その他の年は五分。今季は福岡ソフトバンクが1つ勝ち越しているが、楽天以外のパ・リーグの4球団は全て、福岡ソフトバンクに7つ以上負け越している。楽天は、史上最速でパ・リーグを制した福岡ソフトバンクと唯一互角に渡り合ったチームだと言える。

【今季のレギュラーシーズンの対戦成績詳細】
・福岡ソフトバンク
25試合13勝12敗 80得点 91失点 打率.232 防御率3.35
・ヤフオクドーム楽天戦
13試合6勝7敗 打率.202 防御率3.67

・楽天
25試合12勝13敗 91得点 80失点 打率.221 防御率2.98
・ヤフオクドーム福岡ソフトバンク戦
13試合7勝6敗 打率.229 防御率1.95

ホームで52勝20敗と圧倒的な強さを誇った福岡ソフトバンクだが、ヤフオクドームでは楽天が勝ち越し。楽天投手陣の防御率1.95は恐るべき数字である。しかしそれだけの成績を残しながら、勝ち越しはわずか1つ。シーズンの首位攻防戦で楽天は、福岡ソフトバンクとの投手戦にことごとく敗れている。楽天野手陣の奮起と福岡ソフトバンク投手陣の調子の良し悪しが、ファイナルステージの勝敗を左右するだろう。

【10月21日の予告先発 今季のレギュラーシーズンの対戦成績】
・福岡ソフトバンク:バンデンハーク投手
対楽天 3試合0勝2敗 17回2/3、7失点 防御率3.57
・楽天:岸投手
対福岡ソフトバンク 7試合2勝4敗 43回、15失点 防御率3.14

両投手とも相手チームとの相性は悪くない。バンデンハーク投手は今季白星を挙げられていないが、第3戦の勝利で火が着いただろう打線の援護には大きな期待が持てる。一方の岸投手は負け越しているが、ヤフオクドームにおける成績は3試合2勝1敗21回、防御率1.29と好相性。ファーストステージと同じように、エースの悔しさを晴らしたい。

【対バンデンハーク投手のキーマン】
・ウィーラー選手:8打数3安打1本塁打 打率.375
・銀次選手:8打数3安打 打率. 375
・嶋選手:5打数2安打 打率.400

【対岸投手のキーマン】
・松田選手:17打数5安打3本塁打 打率.294

バンデンハーク投手と相性が良い楽天の打者は上記の3選手だ。ウィーラー選手はクライマックスシリーズ絶好調。第3戦では1安打だったものの、福岡ソフトバンクの好守備に阻まれた部分もあったため、相変わらず「一発」への細心の注意を払う必要があるだろう。捕手の嶋選手も第2戦で決勝打を放つなど、ここぞという場面での勝負強さが光る。

岸投手と相性が良い福岡ソフトバンクの打者は松田選手。5安打のうち3本が本塁打というのは驚異的な数字だ。クライマックスシリーズでは本調子を発揮できていないが、第3戦で待望の適時打が出た。ここから勢いに乗っていきたい。

クライマックスシリーズファイナルステージ第3戦は福岡ソフトバンクが壮絶な打撃戦を制し、勝敗を2勝2敗の五分に戻した。21日の第4戦における勝者が、日本シリーズ進出に王手をかけることになる。第1戦から第3戦まで、投手戦・打撃戦の違いはあるが、全て手に汗握る僅差のゲームが繰り広げられているファイナルステージ。21日の第4戦も、見応えのある試合が展開されることを期待したい。

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