【試合戦評】中村晃選手が値千金の決勝弾。福岡ソフトバンクがファイナルステージの勝敗をタイに持ち込む。

パ・リーグ インサイト

2017.10.20(金) 00:00

昨日の試合は楽天が投手戦を制し、「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージの勝敗を2勝1敗とした。日本シリーズ進出に王手をかけたい楽天はエース・則本投手が先発。対する福岡ソフトバンクは、楽天と相性の良い和田投手をマウンドに送る。

試合はこれまでと同様に初回から動いた。1回表、楽天は2死から3番・銀次選手、4番・ウィーラー選手の連打で2死1,2塁と先制の好機を作る。ここで5番・島内選手が、体勢を崩しながらも遊撃手の頭を越える適時打。楽天が3試合連続となる先制点を奪った。

1戦目、2戦目と同様に初回から追いかける展開となった福岡ソフトバンクは、その裏ですぐさま反撃する。1番・今宮選手が安打で出塁すると、このシリーズ初出場となる2番・城所選手が犠打を決めて1死2塁。ここで3番・デスパイネ選手が適時打を決め、1対1の同点に追い付く。さらに2死1,2塁と好機を拡大すると、クライマックスシリーズ未だ無安打の6番・松田選手が、待望の適時二塁打。福岡ソフトバンクが1点を勝ち越し、逆転に成功した。

しかし、試合は意外な展開を見せる。直後の2回表、楽天の攻撃。先頭の聖澤選手が安打で出塁し、続く岡島選手が犠打を決めて1死2塁の同点機を作ると、9番・足立選手は打ち取られるが、1番・茂木選手が適時打。さらに2番・藤田選手が二塁打を放ち、1塁走者・茂木選手が好走塁で生還。楽天がスコアを3対2とし、リードを奪い返した。

またもやリードを許した福岡ソフトバンクは、3回裏、先頭の城所選手が二塁打で出塁し、続くデスパイネ選手が四球を選んで無死1,2塁の絶好機を迎えると、4番・内川選手が、3試合連続となる3ラン。頼れるキャプテンの一発でスコアを5対3とし、再び逆転に成功する。

2点を追う展開となった楽天だが、5回表、1死から5番・島内選手が安打を放って出塁すると、続くアマダー選手が左翼席中段へと叩き込む2ラン。スコアは5対5となり、ここにきて試合は振り出しに戻った。

試合は同点のまま、1点を争う攻防が繰り広げられるが、均衡を破ったのは福岡ソフトバンクだった。8回裏、楽天のマウンドには福山投手が上がる。1死から途中出場の福田選手が安打で出塁すると、2死1塁の場面で7番・中村晃選手が低めの変化球を捉え、値千金の勝ち越し2ランを放つ。終盤で福岡ソフトバンクが2点リードを握り、9回表は絶対的守護神・サファテ投手が3人で締めて試合終了。

クライマックスファイナルステージ第3戦は、7対5で福岡ソフトバンクが勝利。序盤は点の取り合い、終盤は1点を争う攻防と、難しい展開の中で勝利を手繰り寄せた福岡ソフトバンクが、ファイナルステージの勝敗を2勝2敗のタイに持ち込んだ。敗れた楽天は、福岡ソフトバンクの中継ぎ陣に対して得点を奪うことができず。中盤からはリードを取り返せなかった。

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