楽天の先勝で幕を開けた「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ。連勝を狙う楽天は今季8勝8敗の左腕・辛島投手を先発マウンドに送る。一方、黒星スタートとなった王者・福岡ソフトバンクは、今季13勝4敗、リーグ最高勝率のタイトルを獲得した千賀投手が先発する。
1回表、千賀投手は立ち上がりから150キロ超の直球を投じ、1番・茂木選手から見逃し三振を奪う。ところが、2番・藤田選手に四球を与えると、3番・銀次選手が右前へ運ぶ。打球が右翼手の前で大きく弾んで頭上を越えていく間に、1塁走者の藤田選手が一気に生還。昨日に引き続き、楽天が先制点を奪った。
いきなり追いかける展開になった福岡ソフトバンク。2回裏、3回裏と先頭打者を出すも、辛島投手の前に決定打が出ない。しかし、4回裏、先頭の内川選手が高めの直球を振り抜き、左翼席へ放り込む。4番の2試合連続弾で、福岡ソフトバンクが1対1の同点に追い付いた。
同点のまま試合は終盤へ。6回裏、福岡ソフトバンクは2番・今宮選手の左翼線二塁打などで1死2塁の好機を作り、打席には4番・内川選手。ここで楽天は辛島投手から2番手・宋投手にスイッチする。宋投手は150キロの直球で内川選手から空振り三振を奪うと、6番・松田選手も152キロの直球で見逃し三振に仕留めた。
好救援でピンチを脱した楽天に好機が訪れる。7回表、先頭の聖澤選手が気迫のヘッドスライディングで内野安打をもぎ取ると、続く岡島選手の犠打で1死2塁。そしてここで、クライマックスシリーズ無安打に終わっていた9番・嶋選手が、左中間へ勝ち越しの適時二塁打を放つ。スコアは2対1となり、ついに楽天が勝ち越しに成功した。
1点を守り抜きたい楽天は7回裏、高梨投手をマウンドに送る。先頭打者に四球を与えるも、1死2塁の場面で上林選手を空振り三振に。2死2塁となると、後を受けた福山投手が代打・長谷川勇選手をわずか3球で打ち取った。8回裏は、続投した福山投手が2死1,3塁のピンチを背負ったが、さすがの投球で決定打は許さず。
楽天の1点リードのまま、試合は最終回へ。福岡ソフトバンクは9回表、岩嵜投手が3三振を奪う気迫を見せた。その裏、楽天は守護神・松井裕投手をマウンドに送る。先頭の江川選手を3球三振に仕留めると、相手の代打攻勢も落ち着いて断ち切り、1点リードを守り切った。
小刻みな継投で逃げ切った楽天。2対1で王者相手に連勝し、ファイナルステージの勝敗を2勝1敗(アドバンテージ含む)とした。敗れた福岡ソフトバンクの得点は、今夜もソロによる1点止まり。投手陣は試合を作っているだけに、打線の奮起が待たれる。
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