ロッテ・田中晴也「取り組んできたことは着実に形に」。武器のフォークは「試合ごとに感覚も良くなっています」

ベースボールキング

ロッテ・田中晴也(撮影=岩下雄太)
ロッテ・田中晴也(撮影=岩下雄太)

 「キャンプに向けて去年から取り組んできたことは着実に形になっています」。

 ロッテの田中晴也は、ここまで取り組んできたことに一定の手応えをつかんでいる。

 昨季は13試合・76回1/3を投げて、3勝5敗、77奪三振、防御率2.48の成績を残した田中晴は、シーズン終了後にZOZOマリンスタジアムで行われた秋季練習では「秋季練習はとにかくクイックに課題を置いていこうと思うので、クイックのタイム、球威、コントロールというところを一番大事にしたいですし、オフシーズンのところではもう一度まっすぐを見直して、まだまだ納得のいくものではないので、来年(26年)は平均球速を上げたいので、そこを上げるプラス、フォークのスピード、空振り率を増やしたいので、そこも課題かなと思います」とクイックを磨いた。

 「秋季キャンプでクイックのところは伸びたと思う。次はシーズンでバッターとの対戦になってくる。そこがすごい大事になってくると思うんですけど、少なからずは良くなっているのかなと思います」と、都城秋季キャンプでもクイックを練習し、クイックのタイムもチームの最低ラインをクリア。

 「体づくりは1年間戦うために大事な準備なので、しっかり体を作ることと、技術練習を多く時間をとって技術の部分をもう少し伸ばしていければいいのかなと思います」と体づくり、技術能力向上を掲げ、シーズンオフに突入した。

 1月は昨年と同じようにアメリカ・ドライブラインで自主トレを行った。昨季はストレートにこだわって取り組んでいた中で、今年のオフもストレートを磨いてきた。「ストレートは去年と同じく自信を持っているので、去年前半戦調子が良かったですけど、後半になるにつれて平均球速が落ちましたし、そこは疲れもコンディションもあったと思います。あとは自分の中ではフォームを安定し続けられなかったのが課題なので、今年はいい形で入れると思うので、その中でどれだけ自分のフォームを理解して、コンディショニングの部分でどれだけ毎試合、良いコンディションで臨めるかが大事。技術面のみならず、そういったところの反省を今年一番活かしたいかなと思います」

 2月の都城春季キャンプでは2日にブルペン入りし、11日にライブBP初登板。「今日初めてBPしましたけど去年よりは成長できていると思います。継続して、まだ完成形ではないので、日々成長を求めてやりたいと思います」と上田希由翔、小川龍成に対し合計20球を投げ、被安打1に抑えた。

 昨年秋にフォークでの空振り率を高めたいと話していた中で、「どこに投げるかが勝負だと思います。今日も課題が出たので、しっかり改善しながら。これからの実戦で詰めたいなと思います」と振り返った。

 2月15日のヤクルトとの練習試合で今季対外試合初登板を果たすと、2月22日の韓国・ハンファ、3月1日の韓国・ロッテとの練習試合に登板し、8イニングを投げ、無失点に抑えた。

 3月1日の韓国・ロッテ戦、2イニング目となった2-4の7回一死走者なしで左打者のレイエスにストレート、ストレートで2ボールとなったが、3球目のチェンジアップでタイミングを外してファウルにさせ、4球目の150キロストレートで空振りを奪った“緩急”は非常に良かった。

 田中本人も「去年もチェンジアップを投げていましたけど、チェンジアップがまっすぐを一番引きたてる奥行きのボールでもありますし、自分のチェンジアップは人とは違う特殊な伸びるチェンジアップだと思う。自分のまっすぐに似た軌道で球速差があるだけなので、ああいう反応が出てほしいボール。そこは理想通りかなと思います」と納得の表情。

 3月1日の日本ハムとのオープン戦で対外試合初失点したが、0-0の2回一死走者なしで万波中正に3ボール2ストライクから投じた6球目のインコース134キロストライクゾーンで見逃し三振に仕留めたフォークは、都城春季キャンプで何度も練習していたインコースのフォーク。

 0-0の2回二死走者なしでカストロを1ボール2ストライクから空振り三振を奪った4球目の136キロのフォークはストライクゾーンからボールゾーンにストンと落ちた。

 カストロを三振に仕留めたフォークは理想的だったのだろうかーー

「あそこを目指していますし、空振りを取るのは別ボールだと思う。そのボールを確率よく投げられるかだと思うので、残りはそこだけを求めて確率を上げたいなと思ってマウンドに上がっています」

 フォークに関しては「試合ごとに感覚も良くなっていますし、落ち方も自分の中で落とし込めている部分があるので、あとはゾーンフォーク、空振りを取るフォークの精度が上がれば勝負できると思うので、着実に良くなっています」と好感触。

 気になるのは、奪三振が少ないこと。対外試合11イニングを投げ、奪三振は8。奪三振率は6.55だ。昨季の奪三振率が9.08ということを考えると、やや物足りなくも感じる。田中は「気にしてはいますけど、投げているボールよりは投げている場所が悪いだけなので、ボールの質というよりかは、投げどころの精度を上げれば問題ない。投げているボールに対してはそこまで反省というか、不安なものは何もないです」と自信を見せた。

 プロ野球の開幕まで2週間を切った。「ゼロで開幕に入りたかったですけど、前回悔しいピッチングになったので、次また頑張りたいと思います」と話し、「精度、クオリティをとにかく上げて、自分が出せるものは整っていると思うので、精度だけ残りは頑張りたいと思います」と力を込めた。“進化”した姿をシーズンで発揮するため、さらに状態を上げていく。

取材・文=岩下雄太

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