
外野陣がポケットにカードのようなメモをしのばせ、守備に就いた。手元の資料を参考に右へ、左へ。ライブBPで、メジャー流のポジショニングを実践した。キーワードは「データ」と「歩数」。ソフトバンク・周東佑京外野手(30)は「分かりやすいといえば、分かりやすい。ホークス戦でやってみようという話です」と興味を示した。
携帯したのは「打者の傾向、守備位置の目安」を記した“指示書”だ。日本では頭に入れたデータやベンチの指示によって動くが、各打者に対するポジションが事前に、明確に数値化されている。特徴は、実際に守る位置が定位置からの「歩数」で示されていること。米球界の経験を持つアナリストからの紹介があり、亀井守備走塁コーチは「日本では感覚で守るところもあるけど、あちらは、やはりデータ。(歩数も)日本にないやり方だけど、経験だから、やってみよう」と明かした。
今後の実戦で導入の可否を判断するが、クリアすべき点も見えた。周東はピッチクロックとの兼ね合いも指摘。“始点”が定位置であるため「一度、戻らないといけない。時間制限の中でどうか」と疑問を持った。不慣れなルールの下で実現可能なのか。個々の歩幅や守備範囲も踏まえた歩数を導き出す時間も必要だ。「いろいろ意見を出し合って」とテストを継続。WBC開幕まで約2週間。あらゆる可能性を探り、侍ジャパンが進化する。(安藤 理)