
西武は10日、今井達也投手(27)の今オフのポスティングシステムによるメジャー移籍を容認したと発表した。球団から高橋光成投手(28)に続いて2人目。今井は米国内で高く評価されており、契約の総額は200億円を超えるという予想もある。発表を受け、米メディアも続々と反応。全米野球記者協会所属のF・ロメロ記者は「関係者によるとヤンキースが有力候補に含まれている。代理人はS・ボラス氏になる」などと投稿。正式に書類が申請されれば争奪戦がスタートする。
様々な要因が絡み合っての容認だったと見る。球団によると今井はメジャー移籍への強い思いを訴え続けていたという。脂の乗った27歳。海を渡るには若いに越したことはない。しかし戦力としては当然痛い。
一方で来オフはMLBではオーナー側と選手会で結ばれている労使協定が失効する。移籍交渉自体が凍結される可能性もあるだけに、広池球団本部長は「全く考えていないわけではありません」と説明。もう1年待つには“リスク”があった。再来年まで待てば今井が海外FA権を取得する見込みで球団には譲渡金が入らない。メジャーでは年齢が1歳でも若い方が大型契約を結びやすい傾向が強く、今年ならば西武に33億円近くの譲渡金が入ることも「容認決断」に少なからず影響を与えたはずだ。
一方で5日には高橋も容認されており、同一球団から同一年に2人がポスティングでメジャーに移籍すれば、NPBでは初。2人で今季18勝、300イニングを超える投球回の穴埋めは容易ではない。同本部長は「なんとか整えて春を迎えたい。投手に限らず、全体の戦力アップを考えていきたい」と5位からの巻き返しへ戦力補強を示唆した。(西武担当・大中 彩未)
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